その「当たり前」の単純作業、自動化できます。

人手不足の解消、生産性の向上、そしてヒューマンエラーの撲滅。
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、24時間365日、正確無比に働き続ける『デジタルロボット』です。単純・定型作業を自動化し、社員がより付加価値の高い仕事にシフトできます。貴社の『当たり前』になっているその業務、私たちと見直してみませんか?
『まずは特定の業務だけ』といったスモールスタートにも柔軟に対応いたしますので、お気軽にご相談ください。

RPAで実現できること

RPAを導入することで、これまで人が行っていたデータ入力、情報収集、レポート作成といった単純・反復作業をデジタルロボットに任せることができます。
本ページでは、具体的な業務がどのように自動化され、効率化されるのかを事例を交えてご紹介します。


業種別 RPA導入事例

製造業では、調達、生産管理、品質管理、物流、営業事務など、バリューチェーン全体でRPAを活用できる定型業務が数多く存在します。紙の帳票やExcel、複数の基幹システム(ERP, MES, SCM)間でのデータ連携を自動化することで、生産性の向上とヒューマンエラーの削減を実現します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 受注データ入力(FAX/メール) 取引先からFAXやPDFで届く注文書を、目視で確認しながら基幹システム(ERP)へ手入力しており、入力ミスや処理遅れが発生していた。 OCRで注文書を読み取り、RPAが取引先マスタと照合しながら基幹システムへ自動入力。受注処理のリードタイムが大幅に短縮され、入力ミスもゼロになった。
2. 生産計画データ連携 営業部門が作成した販売計画(Excel)を、生産管理部門がMES(製造実行システム)へ手作業で転記・調整しており、二重入力の手間と転記ミスが課題だった。 RPAが共有フォルダの販売計画Excelを自動で取得し、MESの生産計画画面へデータを自動インポート。生産管理担当者は調整業務に集中できるようになった。
3. 部品表(BOM)の登録・更新 新製品の設計変更のたびに、設計部門(CAD)からの部品表データを生産管理システムへ手動で登録・更新する必要があり、膨大な工数がかかっていた。 設計データからエクスポートされたBOM(CSV/Excel)をRPAが自動で読み取り、生産管理システムのBOMマスタへ自動で登録・更新。作業工数を90%削減した。
4. 製造実績データの集計・日報作成 各製造ラインの作業者が終業時に手書きで作成する製造日報を、管理者がExcelに転記・集計して日報を作成しており、データが翌日にならないと見えなかった。 RPAがMESやIoTセンサーから製造実績データを定時(またはリアルタイム)で自動取得し、Excel日報やBIツールへ自動反映。進捗の可視化が迅速になった。
5. 作業指示書の自動発行 確定した生産計画に基づき、担当者がシステムから個別に作業指示書を抽出し、印刷・仕分けして現場へ配布していた。 RPAが翌日の生産計画データを自動で参照し、必要な作業指示書をライン別・工程別に自動でPDF出力・印刷(または現場のタブレットへ配信)する。
6. 調達・発注業務 生産計画や在庫状況に基づき、担当者が基幹システムで所要量計算を行い、サプライヤーごとに発注書を作成・メール送信していた。 RPAが所要量計算データ(MRP)を自動抽出し、サプライヤーマスタに基づき発注書を自動作成。Web-EDIやメールで自動送信まで行う。
7. 納期回答の収集・システム反映 サプライヤーへ送信した発注書に対し、メールやFAXで返送される納期回答を、担当者が目視で確認し、購買システムへ手入力していた。 RPAが受信メールや特定フォルダの納期回答ファイル(PDF/Excel)を自動で監視・読み取り、発注データと照合しながらシステムへ納期を自動反映する。
8. 仕入先請求書との照合(検収) 月末にサプライヤーから届く大量の請求書と、自社の発注データ・受入(検収)データを一件ずつ目視で照合しており、経理部門の大きな負担となっていた。 RPAが請求書データ(またはOCRで読取)と、購買システムのデータを自動で突合。金額や数量が一致したものは自動で承認(支払処理)へ回す。
9. 検査データ(品質管理)の転記 品質検査部門が測定器から得たデータを手入力でExcelの検査成績書に転記しており、ヒューマンエラーの温床となっていた。 RPAが測定器から出力されるCSVデータを自動で取得し、製品規格マスタと照合しながら検査成績書フォーマットへ自動転記・作成する。
10. 不良品データの集計・分析 各工程から報告される不良品レポート(紙やExcel)を、品質管理部門が集計し、不良原因の分析(パレート図作成など)を手作業で行っていた。 RPAがMESやExcelから不良品データを自動集計し、BIツールやExcelマクロと連携して、日次・週次で品質分析レポートを自動作成・配布する。
11. 出荷指示データのWMS転記 営業事務が基幹システムで作成した出荷指示データを、物流担当者が目視で確認しながら倉庫管理システム(WMS)へ再入力していた。 RPAが基幹システムから出荷指示データをCSVで自動抽出し、WMSのインポートフォーマットへ変換して自動でアップロードする。
12. 在庫データの突合・棚卸差異確認 実棚卸のデータ(ハンディターミナル等)と、基幹システム上の理論在庫データを、担当者がExcel上でVLOOKUPなどを使って突合し、差異を確認していた。 RPAが実棚卸データと理論在庫データを自動で取得・突合し、差異が発生した品目のみをリストアップした「棚卸差異レポート」を自動作成する。
13. 配送ステータスの追跡 出荷した製品の配送状況について、顧客からの問い合わせがある度に、担当者が各運送会社の追跡サイトで伝票番号を検索していた。 RPAが出荷リスト(伝票番号)を基に、各運送会社のサイトを自動巡回してステータスを取得。基幹システムを更新し、完了分は顧客へ自動通知する。
14. 原価計算のためのデータ収集 月次の原価計算のために、生産実績、材料費、労務費、経費データを各システムやExcelファイルから収集・集計する作業に多大な時間がかかっていた。 RPAが関連システム(MES, 勤怠, 経費)から必要なデータを自動で収集・抽出し、原価計算用Excel(または原価管理システム)へ自動でインポートする。
15. 競合製品の価格調査 営業企画部門が、競合他社のWebサイトや業界ポータルサイトを定期的に巡回し、競合製品の価格や仕様を手作業で収集・リスト化していた。 RPAが指定された競合サイトを定期巡回し、製品価格や仕様情報を自動で収集。Excelやスプレッドシートに一覧化し、価格変動をアラート通知する。
16. 見積書作成(標準品) 顧客からの標準品の見積依頼に対し、営業担当者が都度Excelで見積書を作成していた。価格表の参照や計算に手間がかかっていた。 RPAが見積依頼メール(またはWebフォーム)の内容を読み取り、価格マスタを参照して標準品の見積書PDFを自動作成し、営業担当者へ(または顧客へ)返信する。
17. クレーム報告書の受付・展開 顧客からのクレーム(メールや電話)を、担当者がExcelの管理台帳に入力し、関連部門(品質管理、製造、設計)へメールで展開していた。 RPAがクレーム受付フォーム(または特定メール)を監視し、内容を自動で管理台帳へ登録。同時に、製品カテゴリに応じて関係各部門へ自動で通知する。
18. 保守契約の期限管理と更新案内 納入した製品の保守契約リスト(Excel)を目視で確認し、期限が近づいた顧客へ更新案内(見積書含む)を作成・送付する作業が属人化していた。 RPAが保守契約データベースを毎朝チェックし、期限が迫っている(例:3ヶ月前)契約を抽出。更新案内と見積書を自動作成し、担当者へ通知する。
19. 新規取引先(サプライヤー)の登録 新規サプライヤーとの取引開始時、営業や調達部門からの依頼に基づき、管理部門が反社チェックや与信調査を行い、基幹システムへ登録していた。 RPAが申請フォームの情報を基に、反社チェックサイトや与信情報サービスを自動で検索・照合。結果(エビデンス)をPDF化し、基幹システムへ仮登録する。
20. 為替レートの取得とマスタ更新 海外取引(輸出入)のため、経理や調達部門が毎日銀行サイトなどで為替レートを確認し、基幹システムのレートマスタを手動で更新していた。 RPAが毎朝(または指定時刻)に為替レートサイトから最新レートを自動取得し、基幹システムのレートマスタを自動で更新する。

小売・EC業では、ECサイト運営(受注、在庫連携、顧客対応)から店舗運営(売上集計、発注)、バックオフィス業務まで、日々大量のデータ処理が発生します。RPAは、これらの定型的なデータ入力・転記・集計作業を自動化し、販売機会の最大化と顧客満足度の向上に貢献します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. EC受注データの基幹システム取込 各ECモール(楽天、Amazon、Yahoo!等)の管理画面から受注データを手動でCSVダウンロードし、基幹システムへ手作業でインポートしていた。 RPAが各ECモールの管理画面へ自動ログインし、受注データを定時でダウンロード。基幹システムへ自動で取り込むことで、即時の出荷指示が可能になった。
2. 在庫数の各ECモールへの連携 基幹システムの在庫データを基に、各ECモールの在庫数を手作業で更新していた。タイムラグにより、在庫切れ(売り越し)や販売機会損失が発生していた。 RPAが基幹システムの最新在庫数を自動で取得し、各ECモールの在庫数へ即時(または短時間巡回)で反映。売り越しリスクと機会損失を大幅に削減した。
3. 商品情報(マスタ)の登録 新商品の情報を、Excelの商品マスタから各ECモールの登録画面へ一つずつコピー&ペーストで登録しており、時間と手間がかかっていた。 RPAがExcelの商品マスタを読み込み、各ECモールの仕様に合わせて画像やテキスト情報(価格、説明文等)を自動で一括登録する。
4. 競合価格・情報の自動調査 担当者が競合他社のECサイトを毎日巡回し、特定商品の価格や在庫状況を目視で確認し、Excelに手入力で記録していた。 RPAが指定した競合サイトを自動巡回し、価格・在庫・セール情報を収集・リスト化。価格変動時にはアラートを出すことで、迅速な価格戦略が可能になった。
5. 配送ステータスの更新・顧客通知 出荷後、運送会社の追跡サイトで「配送完了」ステータスを確認し、手動で基幹システムを更新。顧客への完了通知も個別に送信していた。 RPAが出荷リスト(伝票番号)を基に追跡サイトを自動巡回し、ステータスを基幹システムへ自動反映。「配送完了」と同時に顧客へ完了メールを自動送信する。
6. 顧客問い合わせの一次対応・振り分け ECサイトのフォームやメールから届く「納期は?」「キャンセルしたい」等の定型的な問い合わせに、担当者が都度返信していた。 RPAが問い合わせ内容のキーワードを分析し、「よくある質問」の回答を自動返信。複雑な内容のみを担当者へ振り分けることで、対応品質と速度が向上した。
7. レビュー・口コミの収集と報告 各ECモールやレビューサイトに投稿される自社商品のレビューを、担当者が目視でチェックし、ネガティブな内容をExcelにまとめて報告していた。 RPAが各サイトのレビューを自動で収集。低評価(星1, 2など)や特定のキーワード(「破損」「不具合」等)が含まれる場合、即時Slackやメールで担当者へアラート通知する。
8. 広告レポートの自動集計 各Web広告媒体(Google広告、Yahoo!広告、SNS広告)の管理画面から日次・週次で実績データをダウンロードし、Excelで一つのレポートに集計していた。 RPAが各広告媒体の管理画面からデータを自動でダウンロードし、統合レポート(ExcelやBIツール)へ自動で集計・反映。分析業務に時間を割けるようになった。
9. 売上日報・週報の作成(店舗・EC) 各店舗のPOSデータやECの売上データを個別に抽出し、全社(または部門)の売上日報としてExcelに転記・集計する作業に時間がかかっていた。 RPAが各POSシステム、EC管理画面から売上データを定時で自動抽出し、全社フォーマットの売上日報(週報)を自動作成して関係者へメール配信する。
10. 勤怠データの集計・給与システム連携 各店舗から紙やExcelで送られてくる勤怠表を、本部の人事担当者が目視で確認し、給与計算システムへ手入力していた。 RPAが勤怠管理システム(または電子化された勤怠表)からデータを自動抽出し、給与計算システムへインポート。入力ミスと月末の作業負荷を削減した。
11. 商品発注業務(店舗) 店舗担当者がPOSデータの売上実績や在庫状況を見ながら、勘と経験で発注リスト(Excelや発注書)を作成し、本部に送付していた。 RPAがPOSデータや在庫データを自動分析し、設定された閾値(安全在庫)に基づき、推奨発注リストを自動作成。担当者は確認・修正のみで発注が完了する。
12. 入荷データと発注データの照合(検品) 店舗や倉庫に商品が到着した際、納品書とシステム上の発注データを担当者が目視で突合し、検品(入荷処理)を行っていた。 RPAが納品書データ(またはOCRで読取)と、発注システムのデータを自動で照合。数量や品目に差異があるものだけをリストアップし、担当者へ通知する。
13. 取引先(仕入先)への支払処理 仕入先から届く請求書に基づき、経理担当者が会計システムで支払データを作成し、ネットバンキングで一件ずつ振込作業を行っていた。 RPAが会計システムの支払データを読み込み、ネットバンキング(FBデータ)へ自動でアップロード(または入力)。振込作業の手間とミスを削減した。
14. 売掛金の入金消込(EC・卸売) 銀行の入金明細と、自社の売掛金データを一件ずつ目視で確認し、消込作業を行っていた。特に振込名義が異なる場合に時間がかかっていた。 RPAが入金明細データを自動取得し、売掛金データと自動で照合・消込。名寄せロジックで自動消込率を向上させ、不一致分のみを担当者が確認する。
15. 会員(ポイントカード)情報の登録 店舗で紙の申込書に記入された顧客情報を、本部の担当者が後日まとめて会員システムへ手入力していた。タイムラグと入力ミスが課題だった。 OCRで申込書を読み取り、RPAが会員システムへ自動で登録。顧客はすぐにポイントを利用できるようになり、入力工数も削減された。(※現在はタブレット入力が主流)
16. 棚卸データの集計と差異分析 実地棚卸でカウントしたデータ(紙やハンディ)と、システム上の理論在庫データをExcelで突合し、差異の原因を調査していた。 RPAが実棚卸データと理論在庫データを自動で取得・突合し、「棚卸差異レポート」を即時作成。差異分析の時間を大幅に短縮した。
17. ECサイトの表示崩れ・死活監視 担当者が定期的に自社ECサイトを目視で確認し、正しく表示されているか、リンク切れがないかを手動でチェックしていた。 RPAが定期的にECサイトの主要ページ(TOP、商品詳細、カート)を巡回し、画像やレイアウトの崩れ、エラー表示(404等)がないかを自動チェック。異常検知時に即時アラートを出す。
18. メルマガ配信リストの作成・抽出 顧客データベースから「先月購入した人」「特定の商品をカートに入れた人」など、条件に合う顧客リストを手動で抽出し、メルマガ配信システムへ登録していた。 RPAが指定された条件に基づき、顧客DBやMAツールから対象リストを自動抽出し、メルマガ配信システムへ自動でアップロードする。
19. クレーム・インシデント報告の集計 店舗やCS部門から寄せられるクレーム(商品不良、接客、配送遅延など)の報告書(Excel)を、本部が集計して週報を作成していた。 RPAが各所から送られる報告書を自動で収集・集計し、インシデントの種類や頻度をまとめた週報を自動作成。品質改善の迅速化に繋げた。
20. 返品・返金処理 顧客からの返品依頼に基づき、担当者が返品商品の受領確認、在庫システムへの戻し入れ、経理システムでの返金データ作成を個別に手動で行っていた。 RPAが返品受付フォーム(またはメール)の情報を基に、WMSでの受領確認をトリガーにして、在庫システムへの「返品在庫」としての自動計上と、経理システムへの返金データ作成を自動で行う。

不動産業界では、賃貸管理、売買仲介、開発・分譲など多岐にわたる業務で、物件情報や顧客情報の管理、契約書・請求書の作成といった定型業務が膨大に発生します。RPAは、物件ポータルサイトへの情報登録、入金消込、反響対応などを自動化し、属人化の解消と営業活動の強化に貢献します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 物件情報のポータルサイト登録 基幹システムに入力した物件情報を、SUUMOやHOME'Sなど複数の物件ポータルサイトの管理画面に、担当者が一つずつ手作業でコピー&ペーストしていた。 RPAが基幹システムの情報を基に、各ポータルサイトの管理画面へ自動でログインし、物件情報(間取り、賃料、写真)を一括で登録・更新。情報公開の速度が向上した。
2. Web反響(問合せ)メールの取込 各ポータルサイトから届く顧客からの問合せメールを、営業担当者が手動で確認し、顧客管理システム(CRM)へ情報を転記していた。対応漏れや遅れが発生していた。 RPAが反響メールを24時間監視し、内容(氏名、連絡先、希望物件)を自動で解析。CRMへ即時登録し、担当営業へアラート通知することで、迅速な顧客対応を実現した。
3. 家賃・管理費の入金消込 月末月初の繁忙期に、銀行の入金明細(通帳やWeb)と賃貸管理システムの請求データを、経理担当者が目視で一件ずつ照合(消込)していた。 RPAがネットバンキングから入金データを自動取得し、賃貸管理システムのデータと自動で照合・消込。振込名義が異なる場合などもパターン学習し、消込作業を95%自動化した。
4. 滞納者への督促リスト作成・通知 入金消込後、未入金リストを目視で作成し、営業担当者が個別に電話やメールで督促連絡を行っていた。精神的な負担も大きかった。 RPAが消込後の未入金データを自動で抽出し、滞納リストを作成。初期督促(メールやSMS、自動音声架電)をRPAが自動で行い、担当者は悪質なケースに集中できるようになった。
5. 賃貸借契約の更新案内・書類作成 管理台帳(Excel)で契約期間を確認し、更新時期が近づいた入居者リストを作成。個別に更新案内書や新しい契約書を作成・郵送していた。 RPAが毎月、賃貸管理システムから更新対象者を自動抽出し、更新案内書と新契約書(新賃料等を反映)のPDFを自動作成。郵送(または電子契約システム連携)まで行う。
6. 退去(解約)受付と精算書作成 入居者からの退去連絡(電話・メール)を台帳に入力し、敷金精算(原状回復費、日割家賃計算)を手作業で行い、精算書を作成していた。 RPAがWebフォームやメールから退去連絡を自動受付。原状回復の見積データと連携し、日割家賃や敷金を自動計算して精算書を自動作成する。
7. 原状回復業者の手配・発注 退去立会い後、清掃や修繕が必要な箇所をリストアップし、複数の協力業者へ個別にメールやFAXで見積依頼・発注書を送付していた。 RPAが退去情報と修繕箇所リストを基に、協力会社へ見積依頼を自動送信。返送された見積をシステムへ登録し、発注書も自動で作成・送付する。
8. 新着物件情報の収集(レインズ等) 売買仲介担当者が、毎日レインズ(指定流通機構)や不動産情報サイトを巡回し、条件に合う新着物件を目視でチェックしていた。 RPAが設定された検索条件(エリア、価格、広さ等)に基づき、レインズや各サイトを自動巡回。新着物件情報を即時抽出し、担当者へアラート通知する。
9. 登記情報(謄本)のオンライン取得 物件調査のため、法務局の「登記情報提供サービス」で、担当者が物件の地番や家屋番号を入力し、登記情報を一件ずつPDF取得していた。 RPAが調査対象の物件リスト(Excel等)を読み込み、登記情報提供サービスへ自動ログイン。必要な登記情報を一括でPDF取得し、指定フォルダへ保存する。
10. 契約書・重要事項説明書の作成支援 売買契約書や重要事項説明書を作成する際、登記情報や物件概要書から多くの情報を手作業で転記しており、ミスが許されず時間がかかっていた。 RPAが登記情報PDFや基幹システムの物件マスタから情報を抽出し、契約書や重説のひな形(Word/Excel)の定型項目へ自動で転記。作成時間を大幅に短縮した。
11. 成約事例・相場(賃料・売買)の調査 物件査定や仕入判断のため、レインズやポータルサイトで近隣の成約事例や募集状況を検索し、Excelに手動でまとめてレポートを作成していた。 RPAが指定エリアの成約事例や競合物件データを自動で収集・蓄積。平均平米単価などを自動計算し、査定レポートや相場レポートを自動作成する。
12. 住宅ローン審査の申込書入力 顧客から受け取った住宅ローン申込書(紙)の情報を、各金融機関のWeb申込システムへ手作業で転記入力していた。 OCRで申込書を読み取り、RPAが各金融機関のシステム画面へ申込情報を自動で入力。営業担当者の入力負荷を軽減する。
13. 反社チェック・与信調査 新規のオーナー、法人契約者、取引先に対し、コンプライアンス遵守のため、専用の反社チェックツールや与信情報サイトで一件ずつ検索していた。 RPAが対象者リスト(Excel等)を基に、各チェックサイトを自動で検索。結果(エビデンス)のスクリーンショットやPDFを自動で取得・保存する。
14. 広告反響レポートの自動集計 各ポータルサイトの管理画面から、物件ごとの閲覧数(PV)や反響数(CV)のデータを個別にダウンロードし、Excelで集計レポートを作成していた。 RPAが各サイトの管理画面から広告効果データを自動でダウンロードし、全物件・全媒体のデータを統合した反響レポートを自動作成。広告戦略の分析に役立てる。
15. 仲介手数料の請求書発行 契約(決済)が完了した案件リストを基に、経理担当者が一件ずつ仲介手数料を計算し、請求書を作成して顧客(または取引先)へ郵送していた。 RPAが基幹システムの契約完了データを抽出し、手数料(例:物件価格×3%+6万円)を自動計算。請求書PDFを自動作成し、メール添付(または郵送代行連携)で送付する。
16. 営業成績レポートの作成 営業マネージャーが、CRMやExcelの管理台帳から各担当者の反響数、訪問数、契約数などを集計し、週次・月次の営業成績レポートを手作業で作成していた。 RPAが各システムから営業データを自動で収集・集計し、営業成績レポート(グラフ含む)を自動作成。毎朝(または毎週月曜)にチャットやメールで関係者へ配信する。
17. 協力会社への支払通知書(支払調書)作成 管理物件の清掃会社や修繕業者など、多くの協力会社に対し、月末に支払額を確定させ、支払通知書を作成・送付する作業が煩雑だった。 RPAが会計システムから支払確定データを抽出し、協力会社ごとの支払通知書(支払調書)を自動でPDF作成。メールで一括送信する。
18. 宅地建物取引士証の期限管理 従業員の宅地建物取引士証の有効期限をExcel台帳で管理しており、更新時期が近づくと担当者が個別に本人へ通知していた。更新漏れのリスクがあった。 RPAが毎月、従業員台帳(Excelや人事システム)をチェックし、有効期限が近づいている(例:6ヶ月前)従業員を抽出。本人と上長へ更新手続きのアラートメールを自動送信する。
19. 用地仕入のための情報収集(公売・競売) 開発・分譲部門の担当者が、国税庁の公売情報や裁判所の競売情報(BIT)サイトを定期的に巡回し、めぼしい土地情報を手動でチェックしていた。 RPAが各公売・競売サイトを自動巡回し、指定したエリアや地目の新着情報を抽出。物件概要や評価書を自動でダウンロードし、担当者へ通知する。
20. 物件の巡回・点検スケジュールの管理 管理物件(アパート・マンション)の定期清掃や消防設備点検のスケジュールをExcelで管理し、担当者が都度、業者へ日程調整の連絡を行っていた。 RPAが年間の点検スケジュールに基づき、対象物件と業者を自動でリストアップ。点検実施の案内メール(または発注書)を業者へ自動送信し、日程調整を効率化する。

物流・運輸業は、配送依頼の受付、配車、WMS/TMSへの入力、配送追跡、請求書照合など、複数のシステム間や取引先との間でデータを連携させる定型業務が非常に多い業界です。RPAはこれらのデータ入力・転記・照合作業を自動化し、物流のリードタイム短縮と管理コストの削減に貢献します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 配送依頼(受注)データ入力 荷主から届くFAXや独自フォーマットのExcel(メール添付)の配送依頼書を、担当者が目視で確認し、WMS(倉庫管理システム)やTMS(輸配送管理システム)へ手入力していた。 OCRでFAXやPDFを読み取り、RPAが配送依頼データをWMS/TMSへ自動で入力。受注処理が高速化し、入力ミスによる誤配送のリスクを削減した。
2. 配送ステータスの自動追跡・更新 荷主からの配送状況の問合せに対し、担当者が都度、各運送会社(ヤマト、佐川等)の追跡サイトで伝票番号を検索し、回答していた。 RPAが出荷リスト(伝票番号)を基に、各追跡サイトを自動巡回してステータスを取得。自社システムを自動更新し、荷主が自分で確認できるポータルにも反映させた。
3. 荷主への配送完了報告 配送ステータスが「配達完了」になったことを確認した後、担当者が個別に荷主(顧客)へ完了報告メール(または電話)を行っていた。 RPAが配送ステータスの「配達完了」を検知すると、荷主(顧客)へ「配送完了通知メール」を即時自動送信。顧客満足度の向上と業務削減を両立した。
4. 協力会社(傭車)請求書の照合 月末に協力運送会社から届く大量の請求書と、自社のTMS上の発注データ(傭車実績)を、担当者が一件ずつ目視で照合(突合)していた。 RPAが請求書データ(またはOCRで読取)と、TMSのデータを自動で突合。金額や件名が一致したものは自動で支払処理へ回し、不一致分のみをアラート通知する。
5. 運賃請求データの作成 TMSの配送実績データ(車種、距離、荷物量など)を基に、経理担当者が荷主ごとの運賃タリフ(価格表)と照らし合わせ、請求データを手作業で作成していた。 RPAが配送実績データと運賃マスタを自動で照合・計算し、請求データを自動生成。会計システムへ連携することで、月末月初の請求業務負荷を大幅に削減した。
6. 通関書類(インボイス等)の作成 輸出入業務において、受注情報(Excel)からインボイスやパッキングリストなどの通関書類(定型)へ、担当者が手作業で転記して作成していた。 RPAが受注情報を読み込み、インボイス等のひな形へ必要な情報(品名、数量、金額、船名等)を自動で転記・作成。書類作成の工数を90%削減した。
7. NACCS(通関システム)への入力 通関申告のため、通関書類(I/V, P/L, B/L等)の情報を、担当者が目視で確認しながらNACCS(通関情報処理システム)の画面へ手入力していた。 RPAが通関書類(PDFやCSV)の情報を読み取り、NACCSの該当画面へ自動で入力。通関士はチェックと申告業務に集中できるようになった。
8. 在庫レポートの作成・荷主報告 倉庫に預かっている荷主の在庫状況について、WMSからデータをCSVで抽出し、荷主指定のExcelフォーマットへ手作業で加工・集計して、毎日メールで報告していた。 RPAがWMSから在庫データを自動で抽出し、荷主ごとの指定フォーマットへ自動で加工・レポート作成。定時に自動でメール送信まで行う。
9. ETC・ガソリンカード利用明細の集計 各カード会社のWebサイトから車両ごとのETCやガソリンの利用明細をダウンロードし、Excelで集計して車両別の経費計算を手作業で行っていた。 RPAが毎月、各カード会社のサイトへ自動ログインし、全車両分の利用明細を自動でダウンロード。車両管理台帳と紐づけて経費データを自動集計する。
10. ドライバー日報の集計・転記 ドライバーが紙やアプリで提出する日報(走行距離、荷物量、休憩時間)を、事務員が目視で確認し、勤怠システムや運送実績システムへ転記していた。 RPAが電子化された日報データ(またはOCRで読取)を自動で集計し、勤怠システム(残業時間など)や実績システムへ自動で転記・反映する。
11. デジタコ(運行記録)データの取込 デジタコからSDカード等で抜き出した運行データを、担当者がPCへ手動で取り込み、労務管理システムへアップロードしていた。 RPAが(クラウド型デジタコの場合は)Web上から、または(オンプレ型の場合は)特定フォルダから運行データを自動で取得し、労務管理システムへ自動で取り込む。
12. B/L(船荷証券)ドラフトの確認 船会社から送られてくるB/Lドラフト(PDF)と、自社のS/I(船積指図書)の内容(船名、数量、品名等)が一致しているか、目視で確認していた。 RPAがB/LドラフトとS/Iデータを自動で突合。不一致箇所がある場合のみアラートを上げ、担当者のチェック業務を効率化する。
13. 空コンテナ情報の確認 輸出業務のため、船会社のWebサイトで、コンテナヤード(CY)の空コンテナピックアップ可能日や場所を、担当者が都度検索していた。 RPAが対象案件の船会社サイトを自動巡回し、空コンテナのピックアップ可能情報を自動で収集。配車担当者へチャットやメールで通知する。
14. 車両の車検・点検期限管理 車両管理台帳(Excel)を見ながら、車検や定期点検の期限が近づいている車両をリストアップし、整備工場への手配やドライバーへの通知を行っていた。 RPAが毎朝、車両管理台帳を自動でチェック。期限が迫っている(例:1ヶ月前)車両を抽出し、管理担当者とドライバーへアラートメールを自動送信する。
15. 入出荷指示データのWMS取込 荷主からメールで届く入出荷指示書(Excel, CSV)を、担当者がWMSのインポートフォーマットへ手作業で変換・加工し、WMSへ取り込んでいた。 RPAが指示書メールを自動で監視。添付ファイルをダウンロードし、WMSのインポートフォーマットへ自動変換してアップロード。取込エラー時のみ担当者へ通知する。
16. 倉庫作業員のシフト・勤怠集計 倉庫内で働く日雇いやパート・アルバイトの勤怠データを、現場管理者がExcelで集計し、本部の給与計算担当者へメールで送付していた。 RPAが勤怠管理システムや集計Excelからデータを自動で抽出し、給与計算システムへ自動でインポート。手作業による転記ミスを防止する。
17. 運賃見積書の作成(定型) 顧客からの定型的な見積依頼(例:東京→大阪、10t車)に対し、担当者が運賃タリフ(価格表)を参照して見積書(Excel)を作成し、メール返信していた。 RPAが見積依頼メール(またはWebフォーム)の内容を読み取り、運賃タリフと照合して見積書PDFを自動作成。即時メールで自動返信する。
18. 事故・ヒヤリハット報告の集計 ドライバーから提出される事故報告書やヒヤリハット報告書(紙やExcel)を、安全管理部門が手作業で集計・分析し、月次の安全会議資料を作成していた。 RPAが報告書データ(電子フォームやOCR)を自動でデータベースへ登録・集計。発生場所や原因別の統計レポートを自動作成する。
19. ネットバンキング(FB)データ作成 経理担当者が、協力会社への支払や経費精算のために、会計システムの支払データを基に、ネットバンキングで振込先を手入力(またはFBデータを作成)していた。 RPAが会計システムの支払データを読み込み、全銀フォーマットのFB(ファームバンキング)データを自動で作成。ネットバンキングへのアップロードまで自動化する。
20. コンテナ動静(遅延情報)の収集 台風や事故による遅延情報を把握するため、担当者が定期的に船会社や港湾ターミナルのWebサイトを目視で確認していた。 RPAが主要な船会社やターミナルの運行情報サイトを定期巡回。自社が関連する船舶や航路に「遅延(Delay)」等のキーワードが出た場合、即時担当者へアラート通知する。

福祉業界(特に障害福祉サービスなど)では、利用者の個別支援計画、日々のケア記録、医療的ケアの管理、行政への請求業務など、専門性と正確性が求められる定型業務が膨大に存在します。RPAはこれらの記録・転記・集計作業を自動化し、スタッフが利用者と向き合うコア業務の時間を創出します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 新規利用者情報・医療的ケア情報の登録 新規利用者の基本情報に加え、病名、アレルギー、緊急時対応、主治医からの指示書、人工呼吸器の設定値、経管栄養の種類・注入量といった詳細な医療的ケア情報があります。 これらの情報を、支援記録システム、請求システム、食事管理システムなど複数の台帳へ手作業で二重・三重に入力していました。 そのため、時間がかかる上に、入力ミスの懸念もありました。 保護者や相談員が入力した所定のExcelフォーマットの申込書や、申し込みフォームに入力された情報から、RPAが情報を読み取ります。 読み取った情報を、支援記録システム、請求システム、食事管理システムなど、各システムの画面操作を自動化して転記・登録します。 これにより、手作業による転記ミスを防ぎ、迅速かつ正確な情報共有を実現できます。
2. 個別支援計画書・医療的ケア計画書の作成支援 アセスメント情報や日々のケア記録、医師の指示書等を参照しながら、個別支援計画書や医療的ケア計画書の定型的な項目を手作業で文書作成している。 文書作成そのものに多くの時間を割かれ、児童発達支援管理責任者や看護師の負担となっている。 RPAが支援記録システム等から必要な情報を自動抽出し、計画書の定型部分(基本情報、利用中の医療機器、定期的なケア項目など)を自動で入力・作成します。 これにより、専門スタッフは個々の状態に合わせた目標設定や支援内容の検討といったコア業務に注力できます。
3. 日々のケア記録(バイタル・医療的ケア)の転記・集計 スタッフが手書きやタブレットで入力したバイタルサイン(体温、SpO2 等)、食事・水分量、排泄、医療的ケア(吸引、注入等)の実施記録を、日々の連絡帳や月次の支援記録レポートに手作業で転記・集計している。 RPAが各記録システムからデータを自動で抽出し、保護者向け連絡帳のフォーマットや、各種会議資料の様式へ自動で転記・集計します。 記録業務の負担を大幅に軽減し、データの分析・活用を促進します。
4. 主治医からの「医療的ケア指示書」の期限管理 利用者ごとに異なる主治医から発行される「医療的ケア指示書」の有効期限をExcel台帳などで手動管理している。 期限が近づくと担当者が個別に確認・保護者へ連絡しており、更新依頼の漏れが起きるリスクがある。 RPAが管理台帳を定期的に自動チェックします。 有効期限が近づいた指示書をリストアップし、管理者や担当者へ自動でリマインダーメールを送信します。 これにより、指示書の更新漏れを確実に防止し、安全なケア提供体制を維持します。
5. 保護者への連絡帳作成の省力化 利用者のその日の様子 (体温、食事、活動内容、リハビリの様子など)を、職員が手作業で連絡帳に記入している。 全利用者の分を作成するため、サービス提供終了後の残業の一因となっている。 RPAがその日の支援記録システムから「バイタル」「食事内容」「活動」などの定型的な情報を自動で抽出し、連絡帳のドラフトを自動作成します。 職員は、個別の様子や特記事項を追記するだけでよくなり、業務負担を大幅に削減できます。
6. ヒヤリハット・事故報告の一次作成と集計 ヒヤリハットや事故が発生した際、手書きで報告書を作成し、管理者がExcelに転記して集計・分析している。 報告書の一次作成の心理的負担や、データ化の手間が課題となっている。 RPAが報告用フォームに入力された内容を基に、報告書の定型部分を自動作成します。 さらに、発生場所、時間帯、種別などを自動でデータベースに蓄積・集計し、再発防止策の検討に必要な分析レポートを自動生成します。
7. リハビリテーション記録の管理と報告書作成 理学療法士(PT) や作業療法士(OT)が実施したリハビリの内容や成果を手作業で記録し、月次の報告書を作成している。 記録と書類作成に時間がかかり、本来の訓練業務を圧迫している。 RPAがタブレット等で入力されたリハビリの実施記録(訓練内容、時間、反応など)を自動で集計します。 月次報告書のフォーマットにデータを自動転記し、グラフなども自動作成することで、報告書作成業務を大幅に効率化します。
8. 勤務シフト作成支援(専門職配置考慮) スタッフから提出されるシフト希望を転記し、「看護師の必須配置時間」「医療的ケア対応可能な職員」「児童指導員の配置基準」など、複雑な条件を考慮しながら担当者が手作業でシフトを作成しており、膨大な時間がかかる。 RPAが電子フォームで提出されたシフト希望を自動集計し、各種配置基準や職員のスキルセットといった条件に基づいたシフト表の素案を自動作成します。 担当者は最終調整に専念でき、シフト作成時間を大幅に短縮できます。
9. 医療的ケア研修の受講状況管理と督促 喀痰吸引や経管栄養など、法律で定められた医療的ケア研修について、対象者や受講履歴をExcelで手動管理している。 未受講者への声かけも個別に行っており、管理が煩雑になっている。 RPAがeラーニングシステムや受講者名簿と連携し、職員ごとの受講状況を自動でチェックします。 未受講者や更新研修が必要な職員に対して、定期的にリマインダーメールを自動送信することで、研修の受講率向上とコンプライアンス遵守を支援します。
10. 勤怠データの自動集計と給与計算連携 タイムカードや手書きの日報から勤務時間を手作業でExcelに集計し、残業時間や深夜勤務時間を計算した後、給与計算ソフトに手入力している。 集計ミスや入力遅延が発生しやすい。 RPAがICカードリーダーや勤怠管理アプリからデータを自動でシステムに取り込み、勤務時間を自動集計します。 給与計算ソフトへの連携データも自動で作成し、正確かつ迅速な労務管理を実現できます。
11. 新規採用応募者の情報管理と連絡 求人サイトから応募があるたびに、担当者が情報を採用管理リストに手作業でコピー&ペーストし、条件に合う候補者へ個別に面接日程のメールを送信しており、対応が遅れがちになる。 RPAが求人サイトから応募者情報を自動取得し、管理リストを自動更新します。 一次スクリーニングを通過した応募者へ、面接候補日を記載した案内メールを自動送信し、採用プロセスを迅速化します。
12. 衛生・医療材料の在庫管理と自動発注 倉庫にあるオムツや消毒液、吸引カテーテル、ガーゼなどの在庫を目視で確認し、発注点を下回ると手作業で発注リストを作成、各業者へFAXや電話で発注している。 在庫切れや過剰在庫のリスクがある。 RPAが在庫管理システムと連携し、日々の使用量から適正な発注量を自動で算出します。 発注点を下回った品目をリストアップし、オンラインで自動発注することで、発注業務の効率化と適正在庫の維持を実現します。
13. 送迎計画の作成支援 (車椅子・医療機器対応) 利用者の住所、利用曜日、車椅子の要否、同乗する医療機器などを考慮し、担当者が手作業で最適な送迎ルートや車両の割り当てを作成している。 急な利用変更時の調整も負担が大きい。 RPAが利用者の住所データと車両情報(リフト付き、医療機器用電源の有無など)を基に、Google Maps APIなどと連携して、最適な送迎ルートと車両割り当ての素案を複数パターン自動作成します。 これにより計画作成時間を短縮し、属人化を防ぎます。
14. 行政への定期報告書作成 定期的に行政へ提出が必要な各種報告書(例:施設の人員配置状況報告書)を、実績データを基に手作業で作成しており、作成漏れや記載ミスが懸念される。 RPAが介護ソフトや人事システムから必要な実績データを自動抽出し、指定されたフォーマットの報告書を自動作成します。 提出期限前には担当者ヘリマインダーを通知し、コンプライアンス遵守を支援します。
15. 障害児通所給付費の請求 (加算チェック含む) サービス提供実績記録票を基に、国保連への請求データ (レセプト)を手作業で作成している。 特に「医療連携体制加算」や「看護職員配置加算」など、算定要件が複雑な加算のチェックに神経を使い、ミスが許されないため担当者の負担が非常に大きい。 RPAがサービス提供記録システムから実績データを自動で取り込み、請求データを自動作成します。 さらに、過去の返戻事例や加算の算定要件に基づいたエラーチェックも自動で行い、請求業務の負担と返戻リスクを大幅に軽減できます。
16. 利用者負担金の請求書作成・送付 障害児通所給付費以外の実費負担(食費、おやつ代、その他雑費など)を月ごとに手作業で集計し、利用者ごとの請求書をExcelなどで個別に作成・印刷・郵送している。 RPAが介護ソフトや実績記録から利用者負担額のデータを自動抽出し、請求書発行システムやテンプレートと連携して、請求書を自動で作成 (PDF化)します。 希望者にはメールでの自動送付も行い、請求業務を効率化します。
17. 入金データと請求データの自動消込 利用者や家族から振り込まれた利用料を、銀行の入出金明細と請求データを一件ずつ目視で確認し、消込作業を行っている。 件数が多く、時間と手間がかかる。 RPAがインターネットバンキングから入金明細データを自動でダウンロードし、請求システムのデータと自動で照合します。 名義や金額が一致したものを自動で消し込み、不一致のものだけをリストアップするため、作業時間を大幅に短縮できます。
18. 経費精算申請のチェックと会計ソフト入力 スタッフから提出される研修参加費や交通費などの経費精算書を、経理担当者が領収書と突合し、社内規定に沿っているかを目視で確認後、会計ソフトに手入力している。 RPAが電子化された経費精算申請の内容を、社内規定と自動で照合します。 承認された精算データは、会計ソフトへ自動で入力(仕訳データ作成)することで、経理担当者の確認・入力作業を軽減します。

介護業界では、介護報酬請求(レセプト)、ケアプラン作成支援、日々の介護記録の管理、スタッフの勤怠管理、さらには総務・経理業務に至るまで、正確性が求められる事務作業が日常的に発生します。RPAはこれらの定型業務を自動化し、介護スタッフが利用者と直接向き合う時間を確保するとともに、経営の安定化にも貢献します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 新規利用者情報の登録・展開 新規利用者の基本情報、健康状態、アレルギー情報などを、介護記録システム、請求システム、食事管理システムなど複数のシステムへ手作業で二重・三重に入力しており、時間がかかり入力ミスも懸念される。 RPA が申込書やアセスメントシートの情報を OCR で読み取り、各関連システムへ一度に自動登録します。二重入力の手間を削減し、情報の正確性と迅速な共有を実現できます。
2. ケアプラン(介護計画書)作成支援 アセスメント情報や過去の記録を参照しながら、ケアプランの定型的な項目や目標設定を手作業で文書作成している。文書作成そのものに多くの時間を割かれ、ケアマネージャーの負担となっている。 RPA がアセスメント結果や関連情報を介護ソフトから抽出し、ケアプランの定型部分を自動で入力・作成します。これにより、ケアマネージャーは個別性の高い計画の立案といったコア業務に注力できます。
3. 日々の介護記録の転記・集計 スタッフが手書きやタブレットで入力したバイタルサイン(体温、血圧など)、食事摂取量、水分量、排泄状況などの記録を、日報や月次の健康管理レポートに手作業で転記・集計している。 RPA が各記録システムからデータを自動で抽出し、日報や月次レポート、各種会議資料のフォーマットへ自動で転記・集計します。記録業務の負担を軽減し、データの活用を促進します。
4. 服薬管理と記録の自動化 利用者ごとの服薬スケジュールを Excel などで手動管理し、投薬後は紙の記録簿にチェックを入れている。薬の変更時の更新漏れや、記録ミスが起きるリスクがある。 RPA が処方箋情報に基づき、服薬管理システムやスケジュール表を自動で更新します。また、電子的な服薬記録と連携し、未実施の場合のアラートを出すなど、服薬管理の安全性と正確性を向上させます。
5. 利用者家族への定型報告 利用者の日々の様子やサービス提供状況について、連絡帳への手書きや担当者が個別にメールや電話で報告している。報告業務に時間がかかり、職員の時間を大きく割いている。 RPA が介護記録システムの情報に基づき、「本日のバイタル」「食事の様子」といった定型的な報告内容を抽出し、家族向けのメールや専用アプリを通じて自動で通知します。職員は特記事項の追記に専念できます。
6. 外出・外泊の申請管理と情報共有 利用者の外出・外泊の申請を紙の書類で受け付け、事務所のホワイトボードやExcel 台帳に手作業で記録し、食事部門や看護師へ口頭やメモで連絡している。情報伝達の漏れが懸念される。 RPA が電子申請フォームの内容を基に、管理台帳を自動で更新し、関係各部署(厨房、ナースステーションなど) ヘメールやチャットで自動通知します。確実な情報共有により、食事のキャンセルや帰宅時の対応がスムーズになります。
7. レクリエーションの参加記録と報告書作成 レクリエーション実施後、参加者リストを手作業で作成し、活動の様子を日報や月報に手書きで報告している。記録作業が後回しになりがちで、活動分析まで手が回らない。 RPA が参加予定者リストと当日の出欠記録を照合し、参加実績を自動で記録します。また、活動写真などを取り込み、定型フォーマットの活動報告書を自動作成することで、事務作業を大幅に削減します。
8. ヒヤリハット・事故報告書の一次作成と集計 ヒヤリハットや事故が発生した際、手書きで報告書を作成し、管理者が Excel に転記して集計・分析している。報告の心理的負担や、データ化の手間が課題となっている。 RPA が報告用フォームに入力された内容を基に、報告書の定型部分を自動作成します。さらに、発生場所、時間帯、種別などを自動でデータベースに蓄積・集計し、再発防止策の検討に必要な分析レポートを自動生成します。
9. アセスメントシートの情報抽出とデータ入力 新規利用者や更新時のアセスメント(課題分析)で聴取した膨大な情報を、手作業で介護システムに入力している。重要な情報を見落としたり、入力に時間がかかったりする。 RPA がスキャンしたアセスメントシートをOCR で読み取り、必要な情報を抽出して介護システムの各項目へ自動入力します。ケアマネージャーは内容の確認と分析に集中でき、業務の質が向上します。
10. 退所手続きと関連記録のアーカイブ化 利用者の退所時、関連する各システムのアカウントを停止し、紙や電子の膨大な介護記録を所定のルールに従って手作業で整理・保管している。作業が煩雑で、記録の紛失リスクもある。 RPA が退所日に基づき、各システムのアカウントを一括で停止・無効化します。また、関連する電子記録を自動で収集・整理し、指定されたアーカイブ用フォルダへ格納することで、退所手続きを迅速かつ確実に行います。
11. 勤務シフト希望の自動集計と素案作成 スタッフから紙やメールで提出される翌月のシフト希望を、担当者が Excelに手作業で転記し、夜勤回数や連勤スタッフの相性などを考慮しながらシフトを作成しており、非常に時間がかかる。 RPA が電子フォームで提出されたシフト希望を自動で集計し、勤務条件(夜勤回数上限など) に基づいたシフト表の素案を自動作成します。担当者は最終調整に専念でき、シフト作成時間を大幅に短縮できます。
12. 勤怠データの自動集計と給与計算連携 タイムカードや手書きの日報から勤務時間を手作業でExcel に集計し、残業時間や深夜勤務時間を計算した後、給与計算ソフトに手入力している。集計ミスや入力遅延が発生しやすい。 RPA が IC カードリーダーや勤怠管理アプリからデータを自動でシステムに取り込み、勤務時間を自動集計します。給与計算ソフトへの連携データも自動で作成し、正確かつ迅速な労務管理を実現できます。
13. スタッフの資格更新時期の自動リマインド 介護福祉士やケアマネージャーなどの資格情報や有効期限をExcel 台帳で手動管理し、期限が近づくと担当者が個別に声をかけており、更新漏れのリスクがある。 RPA が人事情報と連携し、資格の有効期限を定期的にチェックします。更新時期が近づいたスタッフと管理者へ、自動でリマインダーメールを送信し、資格の更新漏れを確実に防止します。
14. 必須研修の受講状況管理と督促 虐待防止研修や感染症対策研修など、全スタッフ必須の研修について、受講者リストを手作業で管理し、未受講者へ個別に受講を促しているが、徹底が難しい。 RPAがeラーニングシステムや受講者名簿と連携し、受講状況を自動でチェックします。未受講者に対して、定期的にリマインダーメールを自動送信することで、研修の受講率向上を支援します。
15. 新規採用応募者の情報管理と連絡 求人サイトから応募があるたびに、担当者が情報を採用管理リストに手作業でコピー&ペーストし、条件に合う候補者へ個別に面接日程のメールを送信しており、対応が遅れがちになる。 RPA が求人サイトから応募者情報を自動取得し、管理リストを自動更新します。一次スクリーニング(書類選考)を通過した応募者へ、面接候補日を記載した案内メールを自動送信し採用プロセスを迅速化します。
16. スタッフの健康診断の予約勧奨と結果管理 対象者リストを作成し、案内を配布、受診状況を手作業で確認している。結果も紙で回収・保管しており、有所見者へのフォローアップが遅れがちになる。 RPA が対象者リストを自動作成し、受診勧奨メールを自動送信します。受診結果のデータ取り込みや、有所見者への産業医面談設定の連絡などを自動化し、スタッフの健康管理業務を効率化します。
17. 社内通達・連絡事項の自動配信 事務所の掲示板や朝礼での口頭伝達が中心で、夜勤者やパート職員に情報が伝わりにくい。メールでの一斉送信も、誰が読んだか分からず徹底が難しい。 RPA が作成された通達文書を、全スタッフのスマートフォンやPC ヘチャットアプリやメールで自動配信します。既読管理機能と連携し、未読者へは自動でリマインダーを送信することで、確実な情報伝達を支援します。
18. ストレスチェックの実施案内と集計 年に一度のストレスチェックの案内を紙で配布し、未提出者へは個別に声をかけている。回答も手作業で集計しており、担当者の負担が大きい。 RPA が対象者へ Web アンケート形式のストレスチェック案内をメールで自動送信します。回答状況を自動で追跡し、未回答者ヘリマインダーを送信。回答データも自動で集計し、個人情報を保護した形で分析レポートを作成。
19. 消耗品(オムツ、衛生用品)の在庫管理と自動発注 倉庫の在庫を目視で確認し、発注点を下回ると手作業で発注リストを作成、各業者へFAXや電話で発注している。在庫切れや過剰在庫のリスクがある。 RPA が在庫管理システムと連携し日々の使用量から適正な発注量を自動で算出します。発注点を下回った品目をリストアップし、オンラインで自動発注することで、発注業務の効率化と適正在庫を維持できます。
20. 送迎車両の運行管理と日報作成 デイサービスの送迎車両について、走行距離や給油記録を手書きの運転日報で管理し、月末に Excel に転記している。記録や集計に手間がかかる。 RPA が車両に搭載されたGPS や管理アプリから走行データを自動で取得し、運転日報を自動作成します。オイル交換や車検時期の管理も自動化し、車両管理の負担を軽減します。
21. 施設内の設備点検スケジュールの管理 消防設備、空調設備、エレベーターなどの法定点検や定期メンテナンスのスケジュールをExcelで管理し、担当者が手動で業者へ連絡・日程調整を行っており、失念のリスクがある。 RPA が点検スケジュール管理表を基に、点検時期が近づくと担当者と業者へ自動で通知メールを送信します。点検結果の報告書も自動で所定のフォルダに保存し、管理業務を効率化します。
22. 居室・共用部の清掃スケジュール管理 居室の定期清掃や共用部のワックスがけなど、清掃スケジュールを手作業で作成し、清掃スタッフへ紙で指示している。実施記録も手書きで管理している。 RPA が年間の清掃計画に基づき、月次・週次の清掃スケジュールを自動作成し、担当者へ通知します。スマートフォンのアプリで実施報告された内容を自動で集計し、管理台帳を更新します。
23. 行政への定期報告書の作成 定期的に行政へ提出が必要な各種報告書(例:介護給付費実績報告書、施設の人員配置状況報告書)を、実績データを基に手作業で作成しており、作成漏れや記載ミスが懸念される。 RPA が介護ソフトや人事システムから必要な実績データを自動抽出し、指定されたフォーマットの報告書を自動作成します。提出期限前には担当者ヘリマインダーを通知し、コンプライアンス遵守を支援します。
24. 補助金・助成金情報の収集 自治体や関連団体のウェブサイトを個別に訪問し、活用できそうな補助金や助成金の公募情報を手作業で探しており、情報収集だけで多くの時間がかかり、機会損失も発生している。 RPA が関連するウェブサイトを定期的に巡回(スクレイピング)し、「介護」「高齢者」「ICT」 などのキーワードに合致する公募情報を自動で収集します。収集した情報をリスト化し、担当者へメールで通知します。
25. 施設ウェブサイト・広報誌のコンテンツ更新 「今月のイベント」「施設だより」など、施設のウェブサイトや広報誌の定型的なコンテンツを、担当者が手作業で更新している。更新が滞りがちで、情報発信が遅れることがある。 RPA が所定のフォルダに保存された原稿や写真データを基に、ウェブサイトのCMS(コンテンツ管理システム)や広報誌のテンプレートへ自動で登録・更新します。タイムリーな情報発信を支援します。
26. 介護保険請求(レセプト)データの作成とエラーチェック 利用者のサービス提供実績を手入力で介護ソフトに登録し、国保連合会への請求データ (レセプト)を作成している。非常に手間と時間がかかり、ミスも許されない神経を使う業務となっている。 RPA がサービス提供記録システムからの実績データを自動取り込み、介護ソフトへの入力支援、請求データの自動作成を実行します。さらに、過去の返戻事例に基づいたエラーチェックも自動で行い、請求業務の負担と返戻リスクを大幅に軽減できます。
27. 利用者負担金の請求書作成と送付 介護保険外のサービス利用料(食費、居住費など)を月ごとに手作業で集計し、利用者ごとの請求書を Word Excel で個別に作成・印刷・郵送している。 RPA が介護ソフトから利用者負担額のデータを自動抽出し、請求書発行システムやテンプレートと連携して、請求書を自動で作成(PDF化)します。希望者にはメールでの自動送付も行い、請求業務を効率化します。
28. 入金データと請求データの自動消込 利用者や家族から振り込まれた利用料を、銀行の入出金明細と請求データを一件ずつ目視で確認し、消込作業を行っている。件数が多く、時間と手間がかかる。 RPA がインターネットバンキングから入金明細データを自動でダウンロードし、請求システムのデータと自動で照合します。名義や金額が一致したものを自動で消し込み、不一致のものだけをリストアップするため、作業時間を大幅に短縮できます。
29. 経費精算申請のチェック スタッフから提出される研修参加費や交通費などの経費精算書を、経理担当者が領収書と突合し、社内規定に沿っているかを目視で一件ずつ確認している。 RPA が電子化された経費精算申請の内容を、社内規定と自動で照合します。上限金額の超過や、領収書の添付漏れなどを自動でチェックし、不備がある場合は申請者へ差し戻し通知を送ることで、経理担当者の確認作業を軽減します。
30. 取引先への支払データ作成 食材費や消耗品費、業務委託費など、取引先からの請求書に基づき、支払データを会計システムに入力し、インターネットバンキングへも手入力で振込処理を行っている。二重入力や振込先誤入力のリスクがある。 RPA が会計システムから支払データを抽出し、金融機関向けの振込データ (FB データ)を自動作成、またはインターネットバンキングへ自動でアップロードします。手入力によるミスを根絶し、支払業務の正確性と安全性を向上させます。

訪問看護ステーションでは、利用者の情報管理、訪問スケジュールの調整、医療・介護保険の請求、主治医やケアマネジャーへの報告書作成など、現場の看護業務と並行して多くの事務作業が発生します。RPAはこれらの定型業務を自動化し、看護師が利用者のケアに集中できる環境を整えます。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 新規利用者情報の登録・共有 新規利用者の基本情報、医療情報、主治医からの指示書内容などを、電子カルテ、請求システム、スタッフ間の情報共有ツールなど、複数のシステムへ手作業で転記しており、時間がかかり入力ミスも懸念される。 RPAが Excelやフォームに入力された 診療情報提供書や指示書を読み取り、各関連システムへ一度に自動登録します。二重入力の手間を削減し、情報の正確性と迅速な共有を実現できます。
2. 訪問看護計画書・報告書の作成支援 日々の看護記録やアセスメント情報を参照しながら、訪問看護計画書や主治医・ケアマネジャーへの報告書を手作業で作成している。文書作成業務が看護師の大きな負担となっている。 RPAが電子カルテから必要な情報を自動抽出し、計画書や報告書の定型部分を自動作成します。看護師は個別性の高い記述や考察に注力でき、書類作成時間を大幅に削減できます。
3. 日々のバイタル・看護記録の転記・集計 スタッフが訪問先でタブレットや手書きで記録したバイタルサイン(体温、血圧、SpO2など)やケア内容を、ステーションに戻ってから電子カルテや日報に手作業で転記・集計している。 RPAが各スタッフの記録用アプリやツールからデータを自動で集計し、電子カルテや各種レポートへ指定のフォーマットで自動転記します。記録業務の負担を軽減し、データのリアルタイムな活用を促進します。
4. 主治医・ケアマネジャーへの定期報告書作成・送付 月に一度、利用者の状態やサービス提供状況をまとめた報告書を手作業で作成し、医療機関や居宅介護支援事業所へ一件ずつFAXや郵送で送付しており、手間と時間がかかる。 RPAが電子カルテの記録を基に月次報告書を自動で作成します。完成した報告書を、予め設定された宛先へメールやセキュアなFAXサービスを通じて自動で送信し、報告業務を効率化します。
5. 医療保険・介護保険の請求情報振り分け 利用者の状態や訪問内容によって医療保険と介護保険のどちらで請求するかが異なり、月末に実績を見ながら担当者が手作業で振り分け、各請求システムに入力しているため、複雑でミスが発生しやすい。 RPAが訪問実績の記録から保険種別を自動で判別し、医療保険用・介護保険用の請求システムへ実績データを正しく振り分けて自動入力します。複雑な振り分け作業から解放され、請求ミスを防ぎます。
6. 訪問スケジュールの素案作成 スタッフの勤務希望、利用者の希望時間、訪問に必要な時間、移動距離、スタッフのスキルを考慮しながら、担当者が手作業でパズルのようにスケジュールを組んでおり、膨大な時間がかかる。 RPAが各スタッフの勤務希望や利用者の情報を基に、移動効率や公平性を考慮した訪問スケジュール案を自動作成します。担当者は最終調整に専念でき、スケジュール作成時間を大幅に短縮できます。
7. 訪問実績と勤怠データの自動連携 スタッフが訪問先で記録したサービス提供時間や移動時間を、月末に手作業で勤怠管理システムに転記して集計している。自己申告のため、正確性に課題があり、集計も煩雑。 RPAが訪問記録アプリから実績データを自動で取得し、勤怠管理システムに連携します。労働時間、残業時間、移動時間などが自動で計算され、正確かつ効率的な労務管理が実現します。
8. オンコール当番表の作成とリマインド スタッフの希望や公平性を考慮して、手作業でオンコール(緊急時対応)の当番表を作成し、共有している。担当者へのリマインドも口頭や個別の連絡で行っており、失念のリスクがある。 RPAが設定されたルールに基づき、オンコールの当番表を自動で作成し、関係者へチャットやメールで共有します。当番日の前日には、担当者へ自動でリマインダーを送信し、確実な引き継ぎを支援します。
9. 訪問ルートの最適化と交通費精算 翌日の訪問先リストを基に、担当者が地図アプリなどを使って各自でルートを確認している。月末には、走行距離や公共交通機関の利用履歴を基に手作業で交通費を精算しており、手間がかかる。 RPAがその日の訪問先リストを基に、最も効率的な訪問ルートと所要時間を自動で算出し、担当者へ通知します。また、算出されたルート情報や、スタッフが記録した公共交通機関の利用実績から交通費を自動計算し、精算レポートを作成します。
10. 医療材料・衛生用品の在庫管理と発注 ステーション内の倉庫や、利用者宅に設置している医療材料(カテーテル、ガーゼ等)の在庫を目視で確認し、手作業で発注リストを作成、各業者へFAXや電話で発注している。在庫切れや過剰在庫のリスクがある。 RPAが日々の使用記録と連携し、在庫数を自動で管理します。予め設定した発注点を下回った品目をリストアップし、オンラインで自動発注することで、発注業務の効率化と適正在庫を維持できます。
11. 行政への定期報告書の作成 毎年、行政へ提出が必要な事業報告書などを、年間のサービス提供実績やスタッフ情報を各システムから手作業で集計して作成しており、作成漏れや記載ミスが懸念される。 RPAが電子カルテや人事システムから必要な実績データを自動抽出し、指定されたフォーマットの報告書を自動作成します。提出期限前には担当者へリマインダーを通知し、コンプライアンス遵守を支援します。
12. レセプト作成とエラーチェック サービス提供実績を基に、国保連合会や支払基金への請求データ(レセプト)を作成している。病名やコードのチェックなど、ミスが許されない非常に神経を使う業務となっている。 RPAが実績データを基にレセプトを自動作成します。さらに、過去の返戻事例や保険請求のルールに基づいたエラーチェックも自動で行い、請求業務の負担と返戻リスクを大幅に軽減できます。
13. 加算項目の算定チェックと請求支援 「緊急時訪問看護加算」や「特別管理加算」など、算定要件が複雑な加算項目について、請求漏れがないか担当者が一件ずつ実績を確認しており、見落としが発生することがある。 RPAが日々の看護記録や訪問実績を自動でチェックし、各種加算の算定要件を満たしている利用者をリストアップします。これにより、算定漏れを防ぎ、ステーションの収益向上に貢献します。
14. 利用者負担金の入金データと請求データの自動消込 利用者から振り込まれた利用料を、銀行の入出金明細と請求データを一件ずつ目視で確認し、消込作業を行っている。件数が多く、時間と手間がかかる。 RPAが、インターネットバンキングからダウンロードされた入金明細データと 請求システムのデータと を 自動で照合します。名義や金額が一致したものを自動で消し込み、不一致のものだけをリストアップするため、作業時間を大幅に短縮できます。

部署別 RPA導入事例

人事部門では、勤怠管理、給与計算、入退社手続き、採用、研修運営など、従業員データを扱う定型業務が膨大に存在します。RPAはこれらのデータ入力・転記・照合・通知業務を自動化し、人事担当者が戦略的な人材配置や制度設計といったコア業務に注力できる環境を創出します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 勤怠データの集計・確認 複数の勤怠システムやExcelファイルから手作業でデータを収集・突合しており、多大な時間と労力を要する。特に締め切り間際には作業が集中し、ミスの発生リスクも高い状況となっている。 RPAが勤怠システムからのデータ自動抽出、指定フォーマットへの転記、未入力者へのリマインダーメール送信などを実行します。作業時間の大幅な削減と、正確かつ迅速な勤怠データの集計が実現できます。
2. 入退社手続き 新入社員や退職者の情報を各関連システムへ手作業で入力し、関連書類の作成・配布を行っている。そのため、処理に時間がかかり、情報入力ミスや情報伝達の遅延が懸念される。 RPAが社員情報システムへの登録、アカウント発行申請、必要書類の自動作成・通知などを代行します。これにより、入退社手続きの迅速化と正確性の向上、担当者の業務負荷軽減が期待できます。
3. 採用応募者の情報管理 複数の求人媒体やメール経由で届く多数の応募者情報を手作業でリスト化し、選考状況を更新している。そのため、対応漏れや情報入力の誤りが散見される状況となっている。 RPAが応募者情報を自動で取り込み、候補者リストを自動作成します。また、面接日程調整に関する定型的なメール送信なども自動化でき、採用担当者は候補者とのコミュニケーションといったコア業務に専念できるようになります。
4. 社員研修の案内・出欠管理 研修対象者リストの作成、案内メールの一斉送信、出欠確認、リマインダー送信といった一連の業務を手作業で行っており、多大な工数がかかっている。 RPAが研修対象者リストを自動抽出し、案内メールやリマインダーを自動送信します。出欠状況も自動で集計されるため、研修運営業務の大幅な効率化が可能です。
5. 給与計算関連データの準備 勤怠データ、各種手当申請情報、控除情報などを各所から収集し、給与計算システムに入力するためのデータ準備を手作業で行っている。 RPAが各システムから関連データを自動抽出し、フォーマット変換や給与計算システムへのアップロード用データの作成を自動で行います。給与計算前の煩雑な準備作業にかかる時間の大幅な短縮が見込めます。
6. 求人情報の多媒体掲載 新規の求人募集の際、作成した求人原稿を10以上の異なる求人媒体の管理画面に、一つひとつ手作業でコピー&ペーストして掲載していた。 RPAがマスターとなる求人原稿(Excel等)を読み込み、各求人媒体の管理画面へ自動でログインし、原稿を正確に一括掲載。掲載作業の時間を90%以上削減した。
7. レジュメの一次スクリーニング 多数の応募がある職種では、担当者が全てのレジュメに目を通し、「必須資格」「特定ツールの経験年数」などの必須要件を確認する作業に追われていた。 RPAが応募レジュメ(PDFやメール)を自動で読み取り、設定されたキーワード(「TOEIC 800点以上」「Java」等)の有無をチェック。必須要件を満たす候補者のみを抽出し、担当者へ通知する。
8. 面接日程の調整 候補者と面接官(現場マネージャー)の空き時間をメールやチャットで往復し、日程を調整する作業が煩雑で、候補者を待たせてしまうことがあった。 RPAが面接官の空きスケジュール(OutlookやGoogleカレンダー)を自動で参照し、候補者へ面接予約用のURLを自動送信。候補者が選択した日時に、関係者の予定を自動でブロックする。
9. 内定通知書・雇用契約書の作成 内定者ごとに氏名、役職、給与、入社日などをWordテンプレートに手作業で転記して書類を作成しており、誤字や条件間違いのリスクがあった。 RPAが採用管理システム(ATS)やExcelの確定情報を読み取り、内定通知書や雇用契約書のひな形へ自動で転記。PDF化して電子署名システムへ連携するまでを自動化した。
10. 社会保険・雇用保険の手続き 新入社員の入社時、社会保険や雇用保険の加入手続きのため、e-Gov(電子政府の総合窓口)などのシステムへ社員情報を手入力していた。 RPAが入社手続きリストを基に、e-GovのWebサイトへ自動でログインし、必要な申請情報を自動入力。申請作業の工数を大幅に削減した。
11. 経費精算の一次チェック(規定照合) 提出された経費精算データを、担当者が目視で領収書と突合し、「交際費の上限」「タクシー利用のルール」など社内規定に沿っているか一件ずつ確認していた。 RPAが経費精算システムのデータを自動でチェック。規定違反(金額超過、領収書不備、不正な日付)の疑いがあるものだけを抽出し、それ以外は自動で承認(または経理へ回付)する。
12. 年末調整の案内と督促 年末調整の時期に、全従業員へ申告書の提出をメールで依頼し、未提出者リストを目視で作成して個別にリマインドメールを送る作業が、毎年の負担となっていた。 RPAが人事システムと連動し、未提出者を自動でリストアップ。対象者へ「提出期限○日前です」といったリマインダーメールを段階的に自動送信する。
13. 社員情報の変更手続き(住所・口座等) 従業員から住所変更や振込口座変更の申請(紙やメール)があるたびに、担当者が人事システムと給与システムの両方に手作業で同じ情報を入力していた。 RPAが電子申請フォームを監視。承認された変更情報を読み取り、人事システムと給与システムの両方へ自動でログインし、情報を正確に更新する。
14. 人事評価のリマインドと資料収集 評価時期になると、誰が自己評価を未入力か、誰が上長評価を未完了かExcelで管理し、個別に催促メールを送っていた。 RPAが人事評価システムの進捗状況を毎日自動でチェックし、未完了者(本人または上長)へリマインダーメールを自動送信。評価の遅延を防止する。
15. 健康診断の予約・受診管理 全従業員の健康診断の受診状況をExcelで管理し、未予約者や未受診者に対して個別にメールや電話で督促を行っており、非常に手間がかかっていた。 RPAが受診者リストと医療機関からの受診完了報告を自動で突合。未受診者を自動で特定し、定期的にリマインダーメールを自動送信する。
16. 退職者のアカウント停止処理 従業員の退職日当日、情報システム部と連携し、メール、社内SNS、各種SaaSなど複数のシステムのアカウントを手作業で停止(無効化)していた。 RPAが退職者リスト(退職日)を基に、指定された日時に各システムの管理画面へ自動でログインし、対象者のアカウントを漏れなく一括で停止・無効化する。
17. 退職アンケートの実施・集計 退職者へ個別にアンケート(ExcelやWord)を送付し、回収後、その内容を別の集計用Excelファイルに手作業でコピー&ペーストしていた。 RPAが退職確定日に、対象者へWebアンケートのURLを自動で送信。回答があると、その内容を自動でデータベースや集計用ファイルへ転記し、個人情報を匿名化した上で集計する。
18. 各種証明書の発行(在籍証明書など) 従業員から「在籍証明書」や「就労証明書」の発行依頼があるたびに、担当者が人事システムから情報を確認し、Wordのひな形に手入力で作成していた。 RPAが従業員からの申請フォーム(Webやチャットボット)を監視。申請内容を基に人事システムから情報を取得し、証明書PDFを自動で生成して申請者へメールで即時送付する。
19. 残業時間の警告アラート 月末の勤怠締めまで、誰が36協定の上限(例:月45時間)を超過しそうかリアルタイムで把握できず、締め後に発覚することが多かった。 RPAが勤怠システムを毎日(または毎週)チェックし、残業時間が一定の閾値(例:30時間)を超えた従業員とその上長に対し、アラートメールを自動で送信する。
20. 人事関連の定型レポート作成(人件費・異動) 経営会議のため、毎月1日に「部門別の人件費レポート」「当月の異動者リスト」などを、人事システムや給与システムからデータを抽出し、手作業で作成していた。 RPAが毎月1日早朝に各システムへ自動でログイン。必要なデータを抽出し、指定されたExcelフォーマットの経営レポートを自動作成して、経営陣へメールで自動配信する。

経理部門は、請求書発行、入金消込、経費精算、支払業務、月次・年次決算など、正確性と適時性が厳しく求められる定型業務の宝庫です。RPAはこれらの反復的なデータ入力・照合・転記作業を自動化し、ヒューマンエラーを削減するとともに、財務分析や経営管理といった高付加価値業務へのシフトを支援します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 請求書の発行・送付 販売管理システムからデータをExcelに出力し、請求書フォーマット(WordやExcel)に手作業で転記。一件ずつPDF化し、メールに添付して送信していた。 RPAが販売管理システムからデータを自動抽出し、請求書PDFを自動生成。取引先マスタに基づき、メール(または電子請求書システム)へ自動で送付する。
2. 支払振込データ作成 (FBデータ) 会計ソフトから出力した支払リスト(Excel)を見ながら、ネットバンキングの画面に振込先、金額、日付を手作業で一件ずつ入力していた。 RPAが会計ソフトの支払データを読み込み、全銀フォーマットの振込データ(FBデータ)を自動作成。ネットバンキングへ自動でアップロードする。
3. 売掛金の入金消込 銀行の入出金明細(通帳やWeb)と、自社の請求データ(売掛金リスト)を、担当者が目視で一件ずつ照合(消込)していた。振込名義が異なると特定に時間がかかった。 RPAがネットバンキングから入金明細を自動取得し、請求データと自動で照合・消込。名寄せロジックも活用し、不一致や入金不足のものだけをリストアップする。
4. 受領請求書のシステム入力(買掛金処理) 取引先から紙やPDFで届く請求書を、担当者が目視で確認し、会計システムへ勘定科目、金額、支払先を手作業で入力(仕訳)していた。 RPAがOCR(光学的文字認識)と連携し、請求書を自動で読み取りデータ化。会計システムへ自動で入力(仕訳)し、発注データ(購買システム)との自動照合も行う。
5. 経費精算のチェック・承認 従業員から紙やExcelで提出される経費精算書(交通費、交際費など)を、領収書と目視で突合し、社内規定(上限額、経路の妥当性)と照らし合わせていた。 RPAが電子化された経費精算データを自動でチェック。経路検索サイトと連携して交通費の妥当性を確認し、規定違反(金額超過、領収書不備)のみをアラート通知する。
6. 定型仕訳の入力 毎月決まって発生する家賃、リース料、減価償却費、保険料などの定型的な仕訳を、前月の仕訳やExcelリストを見ながら会計ソフトへ手入力していた。 RPAがスケジュールに基づき、毎月(または毎日)、マスタ化された定型仕訳データを会計ソフトへ自動で入力する。
7. 預金口座の残高照合 毎日、複数の銀行口座(普通・当座)のWebサイトに個別にログインし、残高をExcelに転記。会計ソフトの帳簿残高と手作業で突合していた。 RPAが毎朝、全銀行口座に自動ログインして残高データを取得。会計ソフトの残高と自動で照合し、差異がある場合のみ担当者へ通知する。
8. 月次決算レポート(P/L, B/S)作成 月次締め後、会計ソフトからP/L(損益計算書)やB/S(貸借対照表)などのデータをExcelで出力し、手作業で加工・集計して経営会議用のレポートを作成していた。 RPAが会計ソフトから必要データを自動抽出し、経営レポートの指定フォーマットへ自動で転記・グラフ化。決算の早期化に貢献する。
9. 未入金先への督促(債権管理) 入金消込後、未入金の取引先リストを担当者が作成し、営業担当に確認の上、個別に電話やメールで督促を行っていた。精神的負担も大きかった。 RPAが未入金リストを自動で作成し、支払期限超過後○日など、ルールに基づき督促メール(請求書PDF添付)を自動で一次送信する。
10. 固定資産台帳の管理 新規に資産(PC、車両、什器など)を購入した際、請求書や契約書を見ながら、固定資産台帳(Excelやシステム)へ手入力で登録。除却・売却時も手動更新。 RPAが会計システムの支払データや稟議書を基に、新規資産取得を検知。台帳への仮登録を自動で行い、減価償却計算の基礎データを作成する。
11. 法人カード利用明細の突合 カード会社から届く全社分の利用明細(CSV)と、従業員から提出される経費精算を一件ずつ紐付けて確認していた。未申請の明細チェックが煩雑だった。 RPAが利用明細と経費精算データを自動で突合。未申請の明細や、私的利用が疑われる項目をリストアップし、担当者や本人へ通知する。
12. グループ会社間取引の照合(内部取引) 月末、各グループ会社から送られてくる債権・債務残高のExcelデータを、自社のデータと目視で突合し、不一致の原因を電話やメールで確認。 RPAが各社から送られたデータを自動で集約し、自社データと自動照合。不一致の勘定科目・金額のみをハイライトしたレポートを作成する。
13. 消費税申告資料の作成支援 四半期ごとや本決算時、会計ソフトから取引データを抽出し、課税・非課税・不課税などの区分を手作業で集計・チェックし、申告用の基礎資料を作成していた。 RPAが会計データから取引を抽出し、税区分ごとに自動で集計。申告用基礎資料(Excel)を自動作成し、税理士との連携をスムーズにする。
14. 予実管理レポートの作成・配信 各部門から提出される予算(Excel)と、会計システムの実績データを、担当者がExcelで手作業で集計・突合し、予実差異レポートを作成。 RPAが予算データと会計システムの実績データを自動で取得・統合し、部門別の予実管理レポートを自動作成。毎月、各部門長へ自動で配信する。
15. リース資産の管理 コピー機や車両などのリース契約書(紙)を基に、リース資産管理台帳(Excel)へ手入力。毎月の支払額やリース期間の管理が煩雑だった。 RPAがリース契約システム(またはOCRで読取)から情報を取得し、リース資産台帳を自動で更新。支払データも会計ソフトへ自動連携する。
16. 新規取引先のマスタ登録・反社チェック 営業部門からの依頼(メールや紙)に基づき、経理担当者が反社チェックサイトや与信情報サイトで調査し、会計システムへ取引先マスタを手入力。 RPAが申請フォームの情報を基に、反社チェックサイトや与信情報サービスを自動で検索・照合。結果(エビデンス)を保存し、会計システムへマスタ情報を自動で仮登録する。
17. 為替レートの取得とマスタ更新 海外取引(輸出入)のため、経理担当者が毎日銀行サイトなどで為替レート(TTMなど)を確認し、会計システムのレートマスタを手動で更新していた。 RPAが毎朝、為替レートサイトから最新レートを自動取得し、会計システムのレートマスタを自動で更新。社内(営業部門など)へも通知する。
18. 監査法人対応資料の準備 会計監査の時期になると、監査法人の依頼に基づき、特定の仕訳データや、売掛金・買掛金の残高確認状の発送リストなどを手作業で抽出・作成していた。 RPAが監査法人の定型依頼リストに基づき、会計システムから関連データを自動で抽出し、指定フォルダ(または監査法人用ポータル)へ格納する。
19. 小口現金の管理・精算 各部署の小口現金(交通費の仮払など)の精算書と領収書を突合し、現金を手渡し、仕訳を手入力していた。残高の確認も手間だった。(※キャッシュレス化で減少傾向) RPAが電子化された小口精算申請を会計システムへ自動で仕訳入力。キャッシュレス精算システムと連携し、手作業での現金突合を廃止する。
20. 売上・仕入の計上処理 営業部門が作成した納品書(Excel)や、購買部門が受け取った検収報告書を基に、経理担当者が会計システムへ売上や仕入の仕訳を手入力していた。 RPAが共有フォルダや販売・購買システムを監視。確定した納品書・検収書データを検知し、会計システムへ売上・仕入の仕訳を自動で計上する。

総務部門は、ファシリティ管理、備品発注、契約書管理、社内規程の整備、郵便物対応など、企業の基盤を支える多種多様な業務を担当します。RPAはこれらの広範かつ定型的な業務を自動化し、ヒューマンエラーを削減するとともに、より戦略的なファシリティ計画や社内制度の改善といった業務へのシフトを可能にします。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 備品・消耗品(文房具等)の発注 各部署からメールやExcelで届く備品発注依頼を、担当者が目視で集計し、発注システム(アスクル等)へ手作業で転記・発注していた。 RPAが社内申請フォームや特定フォルダのExcelを自動で読み取り、発注システムへ自動でログイン。品目と数量を自動入力し、発注処理を行う。
2. 郵便物・宅配物の仕分け・通知 毎日届く大量の郵便物を、担当者が仕分けし、各部署の棚へ配布。重要な書類(請求書等)はスキャンして個別にメール通知していた。 RPAがスキャナ(OCR)と連携し、郵便物の宛名や内容を自動で読み取り。PDF化して各担当者や部署の共有フォルダへ自動で振り分け、チャットやメールで通知する。
3. 契約書の管理(台帳登録) 締結済みの契約書(紙やPDF)を、担当者が内容(契約先、金額、期間)を目視で確認し、契約書管理台帳(Excelやシステム)へ手入力していた。 RPAがスキャンされた契約書をOCRで読み取り、管理台帳へ契約情報を自動で登録。電子契約システムと連携し、締結済みデータを自動で台帳に反映させる。
4. 契約書の期限管理(アラート) 管理台帳(Excel)を毎月目視で確認し、更新期限が近づいている(例:3ヶ月前)契約書をピックアップ。担当部署へ個別にメールでリマインドしていた。 RPAが契約書管理台帳を毎日自動でチェック。更新期限が迫っている契約を抽出し、法務部や担当部署へアラートメールを自動送信する。
5. 社内規程の更新・ポータル掲載 法改正や社内ルールの変更に伴い、Wordで作成した規程をPDF化し、社内ポータルサイトの該当ページを一つひとつ手作業で差し替えていた。 RPAが所定のフォルダに保存された最新の規程ファイル(PDF)を検知。社内ポータルサイトへ自動でログインし、古いファイルと差し替えて更新する。
6. 代表電話・メールの一次振り分け 会社の代表電話や代表メールアドレス(info@)に来る大量の問い合わせを、担当者が内容を確認し、各担当部署へ手作業で電話転送やメール転送を行っていた。 RPAが代表メールの内容をキーワードで分析し、「見積依頼→営業部」「採用→人事部」のように、担当部署へ自動で振り分け・転送する。(電話はAIボイスボットと連携)
7. 社用車・会議室の利用実績集計 会議室の予約システムや、社用車の利用日報(紙やExcel)から、部署ごとの利用時間や走行距離を手作業で集計し、管理レポートを作成していた。 RPAが予約システムや日報データを自動で集計し、部署別の利用実績レポート(Excelグラフ)を毎月自動で作成。利用率の低い車両の見直しなどに活用する。
8. 名刺の発注・管理 社員からの名刺発注依頼(メールやExcel)を、総務担当者が取りまとめ、印刷会社のWeb発注システムへ一件ずつコピー&ペーストで入力していた。 RPAが社内申請フォームのデータを読み取り、印刷会社のWeb発注システムへ自動でログイン。氏名、部署、役職などの情報を正確に自動入力し、発注処理を行う。
9. 防災備蓄品の在庫・期限管理 倉庫にある水、食料、ヘルメットなどの防災備蓄品リスト(Excel)を、年に数回、目視と現物確認でチェック。消費期限の管理が煩雑だった。 RPAが備蓄品管理台帳(購入日・消費期限)を定期的に自動チェック。期限切れが近づいている(例:6ヶ月前)品目をリストアップし、管理担当者へアラート通知する。
10. 健康診断の予約・受診管理(人事と分担) 従業員の健康診断の受診状況をExcelで管理し、未予約者や未受診者に対して個別にメールや電話で督促を行っており、非常に手間がかかっていた。 RPAが受診者リストと医療機関からの受診完了報告を自動で突合。未受診者を自動で特定し、定期的にリマインダーメールを自動送信する。
11. 社内イベントの案内・出欠管理 全社総会や忘年会などの案内メールをBCCで一斉送信し、返信されてくる出欠(「参加」「不参加」)をExcelに手作業で転記・集計していた。 RPAが対象者リストに基づき、案内メール(Webフォーム付き)を自動送信。回答内容を自動で集計し、未回答者へはリマインダーを自動送信する。
12. 慶弔連絡の受付・手配 社員から慶弔(結婚、出産、弔事)の連絡(電話やメール)を受けると、担当者が社内規定を確認し、祝電・弔電・供花などを個別に手配していた。 RPAが社内申請フォームの情報を基に、社内規定(勤続年数、関係性)と照合。電報サービスや花屋のサイトへ自動でアクセスし、手配処理と社内通知を自動で行う。
13. 社員証(ICカード)の発行・停止 入退社情報(人事から連絡)に基づき、総務担当者がビル管理システムの画面やセキュリティカード管理システムへ氏名などを手入力し、発行・停止申請。 RPAが入退社リスト(人事システムと連携)を基に、ビル管理システムやセキュリティ管理システムへ自動でログインし、カードの発行・停止処理を自動で行う。
14. 社宅・寮の管理と家賃連携 社宅の入退去申請(紙)に基づき、契約書を作成。毎月の家賃データをExcelで管理し、給与天引きのために人事部門へExcelで手動連絡していた。 RPAが電子申請データを基に、賃貸契約書のドラフトを自動作成。毎月の家賃データを自動で集計し、給与システム連携用のデータを人事部門へ自動送信する。
15. オフィスレイアウト・座席表の更新 人事異動(月次)の発表後、総務担当者がExcelの座席表を一つひとつ手作業で修正し、社内ポータルへPDFをアップロードしていた。 RPAが人事異動確定リスト(人事部門と共有)を読み取り、座席管理システム(またはExcel台帳)の部署・氏名情報を自動で更新し、最新の座席表PDFを自動生成する。
16. 取締役会・株主総会資料の準備 取締役会や株主総会のため、各部署から送られてくる資料(PowerPointやPDF)を、担当者が一つのファイルに手作業で結合し、役員へメールで配布。 RPAが指定日時に、各部署の共有フォルダから資料を自動で収集。決められた順番通りにPDFを結合し、パスワードを付与して役員へ自動でメール配信する。
17. 議事録の作成支援・管理 重要な会議(取締役会など)の議事録をWordで作成後、承認プロセス(メール)を経て、最終版を社内ポータルの所定のフォルダへ手動で格納していた。 RPAが音声認識AIと連携し、会議の音声データから議事録のドラフトを自動作成。承認ワークフローを経て、承認済みの議事録を管理台帳へ自動で登録・格納する。
18. 各種許認可(建設業許可等)の更新管理 建設業許可、宅建業免許、古物商許可など、事業に必要な行政許認可の有効期限をExcelで管理。更新時期が近づくと担当者が個別に手続き。 RPAが許認可管理台帳を毎月自動でチェック。有効期限が近づいている(例:6ヶ月前)許認可をリストアップし、担当部署へ更新手続きのアラートを自動で送信する。
19. 産業廃棄物(マニフェスト)管理 事業所から排出される産業廃棄物のマニフェスト(管理票)を紙で回収し、法律で定められた保管義務のため、Excelに手入力で転記・管理していた。 RPAが電子マニフェストシステムからデータを自動でダウンロード(またはOCRで読取)。管理台帳へ自動で登録し、行政報告用の集計レポートを自動作成する。
20. リース物件(コピー機等)の管理 各拠点にあるコピー機や社用車などのリース契約書をファイリング管理。毎月の支払額を経理へ連絡し、契約終了時期も手動でチェック。 RPAがリース契約台帳(Excel)を自動で管理。毎月の支払リストを経理部門へ自動送信し、契約終了が近い物件を担当者へアラート通知する。

営業・営業事務部門では、顧客情報の入力、見積書・請求書の作成、受発注処理、売上集計など、日々多くの定型業務が発生します。RPAはこれらの反復的なデータ入力・転記・作成作業を自動化し、営業担当者が顧客対応や商談といったコア業務に集中できる時間を創出します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 名刺情報のCRM/SFAへの入力 営業担当者が交換した名刺を、営業事務が目視で確認しながら一件ずつCRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)へ手入力していた。 RPAが名刺管理ソフト(OCR)から出力されたCSVデータを自動で読み込み、CRM/SFAの顧客情報・担当者情報として自動で登録する。
2. 営業日報のSFAへの転記 営業担当者が日報(Excelやチャット)で報告した活動内容を、営業事務がSFAの活動履歴へコピー&ペーストで転記していた。 RPAが日報ファイルや特定のチャットグループを監視。報告内容を解析し、SFAの該当する顧客・案件の活動履歴へ自動で転記・登録する。
3. 見積書作成(標準品・定型) 顧客からの定型的な見積依頼に対し、営業事務が価格表(Excel)を参照しながら、見積書フォーマットへ手作業で品名・金額・数量を入力して作成していた。 RPAが依頼メール(またはWebフォーム)の内容を読み取り、価格マスタと照合して見積書PDFを自動作成。担当者の確認後、顧客へ自動返信する。
4. 請求書の発行・送付(販売管理連携) 月末月初の繁忙期に、販売管理システムの売上確定データを基に、請求書発行システムへデータを手入力(またはCSV取込)し、一件ずつ印刷・郵送していた。 RPAが販売管理システムのデータを抽出し、請求書発行システムへ自動連携。電子請求書サービスを利用して、請求書PDFを取引先へ自動で送付する。
5. 営業週報・月報の作成 SFAやExcelの案件管理表からデータを抽出し、営業担当者別・部門別の売上・進捗レポート(Excel)を手作業で集計・グラフ化して作成していた。 RPAがSFAや関連システムから最新データを自動で取得・集計し、指定フォーマットの営業レポート(Excel)を自動作成。毎週月曜の朝など、定時に自動で配信する。
6. 競合他社の価格・情報調査 営業戦略のため、担当者が定期的に競合他社のWebサイトを巡回し、特定商品の価格や新サービスの情報を目視で確認し、Excelに手動でまとめていた。 RPAが指定された競合サイトを定期巡回し、価格・仕様情報を自動で収集。Excelやスプレッドシートに一覧化し、価格変動をアラート通知する。
7. 受注データの基幹システム入力 取引先からメールやFAXで届く注文書(PDF, Excel)を、営業事務が目視で確認しながら、基幹システム(ERP)の受注伝票画面へ手入力していた。 RPAがOCRと連携し、注文書を自動で読み取りデータ化。基幹システムへ受注伝票を自動で起票し、入力ミスと処理時間を大幅に削減する。
8. 注文請書(受注確認書)の自動発行 基幹システムで受注伝票を入力した後、その内容を基に注文請書のフォーマット(Word等)へ再度手入力で転記し、顧客へメール送付していた。 RPAが基幹システムでの受注伝票登録を検知。注文請書PDFを自動で生成し、取引先マスタのメールアドレス宛に自動で送信する。
9. 納期回答の確認・顧客連絡 生産管理部門や仕入先からの納期回答(メール)を、営業事務が確認し、SFAや顧客管理リストへ手動で反映。その後、顧客へ個別に納期を連絡していた。 RPAが納期回答メールを自動で読み取り、SFAの納期情報を自動で更新。確定した納期を、顧客へメールで自動送信する。
10. 配送ステータスの追跡・顧客通知 出荷後、顧客からの問い合わせがある度に、営業事務が運送会社の追跡サイトで伝票番号を検索し、状況を回答していた。 RPAが出荷リスト(伝票番号)を基に、各運送会社のサイトを自動巡回してステータスを取得。「配達完了」になると、顧客へ完了通知メールを自動送信する。
11. Webからのリード(見込客)情報入力 Webサイトの資料請求フォームや問い合わせフォームから届く通知メールを、営業事務が確認し、SFAやExcelの見込客リストへ手作業でコピー&ペーストしていた。 RPAが通知メールを24時間監視。フォームの内容(会社名、氏名、連絡先)をSFAへ即時自動登録し、担当営業へアラート通知することで、迅速なアプローチを可能にする。
12. 顧客マスタの新規登録・反社チェック 新規取引開始時、営業担当者からの依頼に基づき、営業事務が反社チェックサイトで検索し、その結果(エビデンス)と共に基幹システムへ顧客マスタを手入力。 RPAが申請フォームの情報を基に、反社チェックサイトを自動で検索・照合。結果のPDFを保存し、基幹システムへマスタ情報を自動で仮登録する。
13. 与信申請・管理 新規取引先や既存取引先の与信枠設定・見直しのため、信用調査会社のサイトで情報を検索・取得し、社内の申請書(Excel)に転記していた。 RPAが対象企業リストを基に、信用調査会社のサイトから最新の信用情報を自動で取得。申請書のフォーマットへ自動転記し、与信限度額の変更をアラート通知する。
14. 売上・入金データの照合(営業担当者別) 営業担当者の成績(インセンティブ)計算のため、経理データ(入金)と営業データ(売上)を担当者が目視で照合し、手数料計算を行っていた。 RPAが経理システムとSFAからデータを自動で抽出し、案件ごと・担当者ごとに売上と入金を自動で突合。インセンティブ計算用の基礎レポートを自動作成する。
15. 契約書の作成(ひな形) SFAで案件が受注確実になると、営業担当者が契約書のひな形(Word)に、顧客名、金額、契約期間などを手作業で転記してドラフトを作成していた。 RPAがSFAの確定案件情報を読み取り、契約書のひな形へ自動で転記。ドラフト(WordまたはPDF)を自動生成し、法務部や営業担当者へレビュー依頼を自動で送る。
16. 契約更新時期のアラート 契約管理台帳(Excel)を毎月目視で確認し、契約終了が近い(例:3ヶ月前)顧客をリストアップ。担当営業へ個別に更新確認のメールを送っていた。 RPAが契約管理台帳を毎日自動でチェック。更新時期が迫っている契約を抽出し、担当営業とその上長へアラートメールを自動送信する。
17. 展示会・セミナーのフォローアップ 展示会で獲得した名刺リスト(Excel)を基に、営業担当者が一件ずつお礼メールを送信。SFAへの登録も後回しになりがちだった。 RPAが名刺リスト(またはSFAに登録されたリスト)を基に、来場者セグメント(Aランク、Bランク等)に応じたお礼メールを自動で一括送信(またはMAツールと連携)。
18. 営業資料の送付・管理 顧客からの定型的な資料請求(会社案内、標準的な製品カタログ)に対し、担当者が都度メールにPDFを添付して送付していた。 RPAが資料請求フォーム(または特定メール)を監視。要求された資料(最新版)を所定のフォルダから自動で取得し、即時メールで自動返信する。
19. 失注理由の集計・分析 営業担当者がSFAに入力した失注理由(「価格」「機能」「時期」など)を、営業事務がExcelにダウンロードし、手作業で集計・グラフ化していた。 RPAがSFAから失注データを定期的に自動抽出し、失注理由の分析レポート(パレート図など)を自動作成。営業会議資料として自動で配布する。
20. 架電リスト(テレアポリスト)の作成 業界や地域を指定して、Webの企業情報サイト(例:iタウンページ)を検索し、社名、電話番号、住所を一件ずつExcelにコピー&ペーストしていた。 RPAが指定された条件(業界、地域)で企業情報サイトを自動巡回(スクレイピング)し、対象企業のリストを自動でExcelに出力する。

マーケティング部門では、広告運用レポートの集計、Webサイト分析、リード(見込客)管理、競合調査、SNS運用など、複数のデジタルツールを横断するデータ集計・転記業務が日常的に発生します。RPAはこれらの定型業務を自動化し、データ分析や戦略立案といったクリエイティブな業務の時間を創出します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. Web広告レポートの自動集計 Google広告、Yahoo!広告、Facebook広告など、複数の広告媒体の管理画面にそれぞれログインし、日次・週次の実績データを手動でダウンロード・Excelに転記・集計していた。 RPAが毎朝(または毎週)、各広告媒体の管理画面へ自動ログイン。実績データをダウンロードし、一つのダッシュボード(ExcelやBIツール)に自動で集計・反映する。
2. Webサイトのアクセス解析レポート作成 Google Analyticsにログインし、PV(閲覧数)、UU(ユニークユーザー数)、CVR(コンバージョン率)などをチャネル別・ページ別に抽出し、月次レポートに手作業でコピー&ペーストしていた。 RPAがGoogle Analyticsから必要な指標を自動で抽出し、指定されたフォーマットの月次レポート(Excel)を自動作成。グラフ化まで行い、関係者へ自動配信する。
3. Webからのリード(見込客)情報入力 Webサイトの「資料請求」や「問い合わせ」フォームから届く通知メールを、担当者が目視で確認し、SFAやCRM(顧客管理システム)へ手作業でコピー&ペーストしていた。 RPAが通知メールを24時間監視。フォームの内容(会社名、氏名、連絡先)をSFA/CRMへ即時自動登録し、営業担当へアラート通知することで、迅速なアプローチを可能にする。
4. 展示会・イベント名刺のデータ入力 展示会やセミナーで獲得した大量の名刺を、スキャン(OCR)した後、SFA/CRMへインポート。重複チェックや項目修正を手作業で行っていた。 RPAがOCR後のデータを自動で取得。SFA/CRMの既存データと照合して重複をチェックし、イベントタグを付与した上で、新規リードとして自動で登録する。
5. 競合他社のWebサイト・SNS動向調査 営業戦略のため、担当者が毎日(または毎週)、主要な競合他社のWebサイトやSNS(X, Facebook等)を目視で巡回し、新製品やキャンペーン情報をチェックしていた。 RPAが指定された競合サイトやSNSアカウントを定期巡回。前回との差分(更新箇所)や特定のキーワード(「新発売」「セール」等)を検出し、担当者へダイジェストを自動通知する。
6. SEOキーワードの順位チェック 自社サイトのSEO対策のため、GoogleやYahoo!で対策キーワード(例:「RPA 福祉」)を一つずつ検索し、自社サイトの表示順位を手作業でExcelに記録していた。 RPAが指定されたキーワードリストを基に、検索エンジンを自動巡回。自社および競合の順位を自動で取得し、順位変動レポート(スプレッドシート等)を自動更新する。
7. SNS(X, Instagram)の投稿予約 Excelで作成した1ヶ月分の投稿スケジュール表(テキスト、画像パス)を見ながら、SNSの予約投稿ツールへ一件ずつ手作業でコピー&ペーストして設定していた。 RPAが投稿スケジュール表(CSVやExcel)を読み込み、SNS管理ツール(Buffer, Hootsuite等)へ自動ログイン。投稿日時、テキスト、画像を自動で設定し、一括で予約投稿する。
8. SNSでのブランド言及(メンション)収集 SNS上で自社ブランドや製品名がどのように言及されているか、担当者がキーワード検索(エゴサーチ)をかけて目視でチェックし、Excelにまとめていた。 RPAがSNS検索を自動で実行し、自社に関する言及を収集。特にネガティブなキーワード(「最悪」「壊れた」等)が含まれる投稿を即時抽出し、担当者へアラート通知する。
9. メールマガジン配信リストの作成 SFA/CRMから「先月資料請求した人」「特定のセミナーに参加した人」など、条件に合う顧客リストを手動で抽出し、メルマガ配信システムへCSVでインポートしていた。 RPAがSFA/CRMに対して指定された条件で自動検索・抽出し、配信対象リストを作成。メルマガ配信システム(Mailchimp等)へ自動でアップロードする。
10. メルマガ配信結果のレポーティング メルマガ配信後、配信システムの管理画面で「開封率」「クリック率」「配信停止数」などを確認し、Excelの管理表へ手作業で転記していた。 RPAが配信完了の翌日などにメルマガ配信システムへ自動ログイン。各キャンペーンの結果(開封率、クリック率等)を自動で取得し、パフォーマンス一覧表を自動更新する。
11. プレスリリースの配信 作成したプレスリリースの原稿を、メディアリスト(Excel)を見ながら、記者や編集者へ一件ずつメール(BCC)で送付。配信サービスにも手動で入稿していた。 RPAがメディアリストを基に、パーソナライズドメール(「〇〇新聞社 〇〇様」)を自動で個別送信。または、プレスリリース配信サービスの入稿画面へ原稿を自動で転記・登録する。
12. Webサイトの記事コンテンツ入稿(CMS) ライターから納品されたWord原稿や画像データを、担当者がWordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)へ手作業でコピー&ペーストし、装飾や画像設定を行っていた。 RPAがWord原稿の内容(見出し、本文、画像)を読み取り、CMSへ自動でログイン。新規記事としてテキストを流し込み、画像をアップロードし、「下書き」状態で保存する。
13. カスタマーレビュー(口コミ)の収集 Googleマップ、Amazon、価格.comなど、複数のレビューサイトを個別に巡回し、自社製品や店舗に関する新しい口コミを手動でコピー&ペーストして集計していた。 RPAが各レビューサイトを定期巡回し、新しい口コミを自動で収集。Excelやスプレッドシートに一覧化し、特に低評価(星1、2)が付いた場合は即時アラートを出す。
14. インフルエンサーリストの作成 InstagramやYouTubeで、特定のハッシュタグ(例:「#美容家電」)を検索し、フォロワー数やエンゲージメント率などを目視で確認、リスト(Excel)に手入力していた。 RPAが指定されたキーワードやハッシュタグで各SNSを自動検索。フォロワー数などの条件に合うインフルエンサー候補のリスト(プロフィールURL、フォロワー数)を自動で作成する。
15. セミナー・ウェビナーの申込者管理 セミナー申込フォーム(Googleフォーム等)の回答をExcelでダウンロードし、SFA/CRMの顧客情報と目視で突合し、参加者リストを作成していた。 RPAが申込フォームの回答を自動で取得し、SFA/CRMと自動で照合。参加者リストを自動で生成し、イベント管理ツールへ登録する。
16. セミナー・ウェビナーのリマインドメール セミナー開催の前日と1時間前に、参加者リスト(Excel)を見ながら、手作業でリマインドメール(参加URL記載)をBCCで送信していた。送信漏れが心配だった。 RPAが参加者リストと開催日時を基に、指定されたタイミング(前日17時、当日1時間前)で、参加者一人ひとりへリマインドメールを自動で送信する。
17. アンケート結果の集計 セミナー後などに実施したWebアンケート(SurveyMonkey等)の結果をExcelでダウンロードし、手作業でグラフ化やコメントの転記を行っていた。 RPAがアンケート回答を自動でダウンロード。設問ごとに集計し、定型レポート(ExcelグラフやPowerPoint)を自動作成する。フリーコメントも一覧で抽出する。
18. アフィリエイト成果の承認作業 アフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)の管理画面で発生した成果レポートと、自社の受注データ(基幹システム)を、担当者が目視で一件ずつ照合し、承認作業を行っていた。 RPAがASPと基幹システムの両方からデータを自動でダウンロード。注文IDをキーにして自動で突合し、承認すべき成果リストと、却下すべき(重複・キャンセル)リストを自動で作成する。
19. マーケティング予算(実績)の管理 各広告媒体の管理画面や、ツール利用料の請求書(メール)から実績金額を収集し、予算管理表(Excel)へ手作業で転記していた。 RPAが各広告媒体の管理画面から利用額を自動で取得し、関連請求書(PDF)をOCRで読み取り。予算管理表の「実績」欄を自動で更新し、予実差異を可視化する。
20. Webサイトのリンク切れ・表示崩れチェック 担当者が定期的に自社サイトの主要なページを目視で巡回し、リンク切れ(404エラー)や、画像の表示崩れがないかを手動でチェックしていた。 RPAが指定されたページリスト(サイトマップ)を定期的に自動巡回。リンク切れや特定のエラーメッセージ、画像が表示されていない箇所を検出し、スクリーンショット付きで担当者へアラート通知する。

カスタマーサポート部門は、顧客からの問い合わせ(メール、電話、チャット)への対応、ヘルプデスクシステム(Zendesk, Salesforceなど)への履歴入力、定型的な質問への回答など、迅速性と正確性が求められる反復業務の最前線です。RPAはこれらの定型作業を自動化し、オペレーターが複雑な問題解決や顧客満足度の向上といった、より高度な対応に集中することを可能にします。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 問い合わせメールの一次振り分け サポート用の代表メールアドレスに届く全てのメールを、担当者が一件ずつ目視で内容を確認し、「請求関連」「技術的な質問」「その他」など、担当チームへ手動で振り分けていた。 RPAが受信トレイを24時間監視。メールの件名や本文中のキーワード(「請求書」「ログインできない」等)を基に内容を自動で判別し、適切な担当チームのキューへ自動で振り分ける。
2. ヘルプデスクシステムへのチケット起票 メールやWebフォームからの問い合わせ内容を、担当者がヘルプデスクシステム(Zendesk, Salesforce Service Cloud等)へ手作業でコピー&ペーストし、チケットを作成していた。 RPAが問い合わせメールやフォームのデータを自動で読み取り、ヘルプデスクシステムへ自動ログイン。送信者情報、件名、本文を転記し、新規チケットを自動で起票する。
3. 定型的な質問への一次回答(FAQ回答) 「パスワードを忘れました」「営業時間を教えてください」といった、頻繁に来る定型的な質問に対し、担当者が都度、回答テンプレートをコピー&ペーストして返信していた。 RPAが問い合わせ内容をキーワードで判別。定型的な質問と判断した場合、関連するFAQページのURLや回答文を即座に自動返信し、一次解決(セルフサービス化)を促す。
4. 電話着信時の顧客情報ポップアップ 電話を受けると、オペレーターがまず顧客名や電話番号をヒアリングし、CRM(顧客管理システム)の画面を開いて手動で検索し、顧客情報を表示させていた。 RPAがCTI(電話システム)とCRMを連携。着信と同時に発信者番号を基にCRMを自動で検索し、オペレーターのPC画面に該当する顧客情報を自動でポップアップ表示する。
5. 対応履歴(ログ)のシステム入力 電話やチャットでの対応終了後、オペレーターが「いつ、誰が、どの顧客に、何分間、どう対応したか」の概要を、ヘルプデスクシステムやCRMへ手作業で入力(記録)していた。 RPAがCTIやチャットツールのログ(通話時間、担当者名)を自動で取得し、CRMの活動履歴へ自動で転記。オペレーターは対応内容のサマリー入力だけに集中できるようになった。
6. 注文ステータス・配送状況の確認 顧客から「注文した商品は今どうなっていますか?」と問い合わせがあると、担当者が受注管理システム(OMS)や配送業者の追跡サイトで注文番号を検索し、回答していた。 RPAが問い合わせ(チャットボットやメール)で受け付けた注文番号を基に、OMSや配送業者のサイトを自動で検索。最新のステータス(「出荷準備中」「配送完了」等)を即時自動回答する。
7. アカウント情報(住所・電話番号)の変更 顧客からの住所変更や電話番号変更の依頼(メール、電話)に基づき、担当者がCRM、請求システム、ECシステムなど、複数の関連システムへ同じ情報を手動で入力・更新していた。 RPAがWebフォームで受け付けた変更依頼を基に、関連する全てのシステム(CRM、請求、EC)へ自動でログインし、顧客情報を一括で正確に更新する。
8. パスワードリセット対応 「パスワードをロックしてしまった」という顧客に対し、担当者が本人確認(口頭)の上、管理画面で対象アカウントを検索し、パスワードリセット操作を手動で行っていた。 RPAがチャットボットや専用フォームからのリセット依頼を監視。本人確認(メール認証等)をトリガーに、RPAが管理画面を自動操作してパスワードリセットを実行し、一時パスワードを通知する。
9. 解約・退会処理 顧客からの解約申請(メールや電話)に基づき、担当者がCRMで顧客ステータスを「解約」に変更し、請求システムでの月額課金を停止する操作を手動で行っていた。 RPAが解約申請フォーム(Web)の送信をトリガーに、CRMのステータス変更と、請求システムでの定期課金停止処理を、ルールに基づき自動で実行する。
10. 障害・メンテナンス情報の一次通知 システム障害発生時、問い合わせが殺到。担当者が電話対応に追われる中、マネージャーが手動でWebサイトの「お知らせ」を更新していた。 RPAが監視システム(Zabbix, New Relic等)のアラートを検知。即座に「現在障害が発生しています」という定型文を、サポートサイトやSNSへ自動で投稿し、問い合わせの殺到を防ぐ。
11. SLA(サービスレベル合意)期限の監視 「24時間以内に一次回答」などのルールに対し、担当マネージャーがヘルプデスクシステムの受信トレイを目視で確認し、対応が遅れているチケットがないかチェックしていた。 RPAがヘルプデスクシステムを常時巡回。SLA期限が迫っている(例:残り1時間)未対応チケットを検出し、担当者やマネージャーへチャット(Slack, Teams)でアラート通知する。
12. 満足度調査(CSAT)アンケートの送付 担当者がチケットを「完了(クローズ)」にした後、個別に「よろしければアンケートにご協力ください」とメールを手動で送信していた。送り忘れも発生していた。 RPAがヘルプデスクシステムでチケットが「完了」ステータスになるのを検知。即座に(または1時間後など)、対象の顧客へ満足度調査アンケートのURLを自動でメール送信する。
13. アンケート結果の集計・レポート 満足度調査(Googleフォーム等)の回答をExcelにダウンロードし、NPS(顧客推奨度)や満足度の平均スコア、フリーコメントなどを月次レポートに手作業で集計・転記していた。 RPAがアンケートツールから回答データを自動でダウンロード。スコアを集計し、フリーコメントを抽出して、月次のCSATレポート(Excel)を自動作成する。
14. 音声ガイダンス(IVR)の変更 祝日や年末年始、臨時休業の際、総務部門からの連絡を受けて、サポート担当者が電話システムの管理画面にログインし、ガイダンス(「本日の営業は終了しました」等)の設定を手動で変更していた。 RPAが社内の営業カレンダー(Googleカレンダー等)を基に、休業日や営業終了時刻を判断。電話システムの管理画面を自動操作し、適切な音声ガイダンスへ自動で切り替える。
15. ナレッジベース(FAQ)の更新支援 問い合わせ対応中、FAQが古いことに気づいても、オペレーターはExcelに修正依頼をメモするだけで、更新は後回しになりがちだった。 RPAがチャットボット(Teams等)と連携。オペレーターが「/faq_update 記事ID 修正内容」と入力するだけで、RPAがナレッジベースの管理画面を開き、該当記事の修正案を下書き保存する。
16. 返品・返金処理の受付 顧客からの返品依頼(メール)に基づき、担当者が内容を確認。返品用伝票(PDF)を作成してメール添付し、基幹システムに「返品受付」ステータスを手動で入力。 RPAが返品受付フォームの情報を基に、基幹システムへ返品データを自動登録。返品伝票(宛名入り)を自動生成し、顧客へメールで自動送付する。
17. ボイスメール(留守電)の文字起こし 営業時間外の留守番電話を、翌朝担当者が一件ずつ再生して聴き、内容をテキストに手打ちして、ヘルプデスクシステムにチケット起票していた。 RPAが音声認識AIサービス(Azure, Google Cloud Speech-to-Text等)と連携。留守電の音声ファイルをAIに渡し、返ってきたテキストをヘルプデスクシステムに自動で転記・チケット化する。
18. サポート品質(QA)のランダム抽出 オペレーターの品質管理のため、マネージャーが全対応履歴(数千件)から、ランダム(または特定の条件)でチェック対象のチケットや録音データを手動で探していた。 RPAが毎朝、前日の全対応履歴から「通話時間が5分以上」「新人オペレーターの対応」などの条件で、チェック対象のチケットや録音データを自動で抽出し、QA担当者へリストを送付する。
19. クレーム・インシデントの集計 顧客からのクレーム(製品不具合、対応ミス等)を、担当者がExcelの管理台帳に手動で入力。月末にマネージャーがカテゴリ別に件数を手作業で集計していた。 RPAがクレームとタグ付けされたチケット(または専用フォーム)の情報を、リアルタイムで管理台帳へ自動転記。製品別・原因別の週次集計レポートを自動作成する。
20. 請求書・領収書の再発行 顧客から「先月の請求書を紛失した」と依頼があると、担当者が経理システムにログインし、該当の請求書PDFを検索・ダウンロード。メールに添付して手動で送付していた。 RPAが依頼(メールやフォーム)に基づき、経理システムへ自動ログイン。顧客情報と日付で請求書を検索し、PDFをダウンロード。対象の顧客へ自動でメール送付する。

情報システム部門(IT部門)は、社内ヘルプデスク、アカウント管理、サーバー・ネットワーク監視、セキュリティ対応など、企業のITインフラを支える重要な役割を担っています。RPAはこれらの定型的な運用・保守・管理業務を自動化し、ヒューマンエラーを防ぐとともに、IT担当者がより高度な企画やセキュリティ対策、DX推進といった戦略的業務に注力することを支援します。

業務内容 <RPA導入前> <RPA導入後>
1. 社員アカウントの作成(入社時) 人事部門から入社リスト(Excel)が届くと、担当者がActive Directory、Microsoft 365、社内ポータル、各種SaaSなど、複数のシステムへ手作業でアカウントを作成・権限設定していた。 RPAが入社リストを自動で読み取り、Active Directoryへの登録から、各システムのアカウント作成、メーリングリストへの追加、ライセンス割り当てまでを自動で一括実行する。
2. 社員アカウントの停止(退社時) 退職日当日、担当者が人事リスト(Excel)に基づき、各システムの管理画面にログインし、アカウントの停止(無効化)やライセンスの解除を手作業で行っていた。停止漏れがセキュリティリスクとなっていた。 RPAが人事システムの退職者情報を基に、指定された日時に各システムの管理画面へ自動でログイン。アカウントの停止、データバックアップ、ライセンス解除を漏れなく自動で実行する。
3. パスワードリセット対応 社員から「パスワードをロックしてしまった」「忘れた」という内線電話やメールが来るたびに、担当者が本人確認(口頭)の上、Active Directoryなどの管理画面でリセット操作を手動で行っていた。 RPAがチャットボットや専用Webフォームと連携。社員番号などで本人確認後、RPAが管理画面を自動操作してパスワードをリセットし、一時パスワードを申請者へ自動通知する。
4. ソフトウェアのインストール・配布 PCキッティング時や社員からの依頼に基づき、担当者が個別のPCに必要なソフトウェア(Adobe, Office等)を手動でインストール、または配布ツール(SCCM等)で設定していた。 RPAがPCキッティング管理ツールや申請システムと連携。申請内容に基づき、ソフトウェア配布ツールへ対象PCとソフトウェアの情報を自動で登録し、配布タスクを実行する。
5. サーバー・ネットワークの死活監視 監視ツール(Zabbix, Nagios等)からのアラートメール(例:「CPU使用率 90%超」)を、担当者が24時間体制で目視確認し、対応の緊急度を判断していた。 RPAが監視ツールのアラートメールを常時監視。内容(深刻度、サーバー名)を解析し、緊急度が高いものだけを即時チャット(Slack, Teams)で担当者へ通知。軽微なものはExcelへ記録する。
6. 障害一次対応(サービス再起動) 監視ツールから「特定のサービスが停止しました」というアラートが来ると、担当者がサーバーにリモートデスクトップ接続し、対象のサービスを「再起動」する操作を手動で行っていた。 RPAが特定のアラート(サービス停止)を検知。即座に対象サーバーへ自動で接続し、サービスの再起動コマンドを実行。5分後に正常復旧したかどうかも自動で確認し、結果を報告する。
7. ログの収集とレポート作成 セキュリティインシデントの調査やリソース管理のため、担当者が各サーバーやファイアウォールの管理画面にログインし、ログデータを手動でダウンロード・集計していた。 RPAが毎晩(または毎週)、各機器の管理画面へ自動ログインし、ログデータをCSVやテキスト形式で自動ダウンロード。指定フォルダへ集約し、定型レポート(Excel)を自動作成する。
8. バックアップの実行確認 毎朝、前夜のバックアップジョブが正常に完了したか、バックアップソフトの管理画面や通知メールを目視で確認し、エラーがあれば手動で再実行していた。 RPAが毎朝、バックアップソフトの管理画面や通知メールを自動でチェック。「成功」以外(「失敗」「警告」)のジョブをリストアップし、担当者へアラート通知する。
9. PC・スマートフォンの棚卸(資産管理) 年に一度、資産管理台帳(Excel)と、MDM(モバイルデバイス管理)ツールや資産管理ツールの情報を目視で突合し、利用実態のないPCや不明端末を調査していた。 RPAが資産管理台帳と各ツール(MDM, Active Directory等)の情報を自動で突合。「台帳にあるがツールにない(紛失?)」、「ツールにあるが台帳にない(未登録?)」といった差異リストを自動作成する。
10. SaaSライセンスの利用状況棚卸 Microsoft 365, Salesforce, Zoomなど、各SaaSの管理画面に個別にログインし、「最終ログイン日」などを確認。利用実態のない(例:90日以上未ログイン)アカウントを手動で洗い出していた。 RPAが毎月、各SaaSの管理画面へ自動ログインし、ライセンス利用状況レポートを自動でダウンロード。未使用アカウントを抽出し、コスト削減のための見直しリストを自動作成する。
11. セキュリティパッチの適用状況確認 Windows UpdateやAdobeなどのセキュリティパッチが、全社のPCに正しく適用されているか、WSUSや資産管理ツールの画面で目視確認し、未適用のPCリストを作成していた。 RPAが資産管理ツールのレポートを自動で抽出し、パッチ未適用のPCリストを作成。対象PCの利用者へ、適用(または再起動)を促すリマインダーメールを自動送信する。
12. ウイルス対策ソフトの定義ファイル更新チェック ウイルス対策ソフトの管理サーバーにログインし、全クライアントPCの定義ファイル(パターンファイル)が最新になっているかを目視でチェックしていた。 RPAが管理サーバーのダッシュボードを自動で巡回。定義ファイルが古いままのPCをリストアップし、担当者へアラート通知、または強制アップデートのコマンドを自動実行する。
13. VPNアカウントの発行・停止 テレワークの申請(ワークフロー)が承認されると、担当者がVPN機器の管理画面にログインし、アカウント(ID, パスワード)を手動で発行。退職時には手動で削除していた。 RPAがワークフローシステム(入社・退社・異動)と連携。VPNアカウントの作成・権限変更・削除を、申請に基づき自動で実行する。
14. 社内ヘルプデスク(一次対応) 社員から「プリンタがつながらない」「Excelの使い方が分からない」といった定型的な問い合わせがメールや電話で来ており、その都度、担当者がFAQのURLを送るなど対応していた。 RPAがチャットボットと連携。定型的な問い合わせに対し、RPAがナレッジベース(FAQ)を自動検索し、関連する回答や手順書のURLを即時自動回答する。
15. ID棚卸(アカウントの定期レビュー) 内部統制のため、半年に一度、各システムのIDリストをExcelで出力し、各部署の管理者にメールで送付。「このIDはまだ必要か?」の確認と回答の集計を手作業で行っていた。 RPAが各システムのIDリストを部署別に自動で生成・抽出し、各部署の管理者へ棚卸依頼メールを自動送信。回答(Webフォーム等)を自動で集計し、未回答者へは督促も行う。
16. Webサイトの改ざん監視 自社コーポレートサイトのトップページや主要なページを、担当者が定期的に目視で確認し、おかしな表示やリンク(改ざん)がないかチェックしていた。 RPAが1時間ごとなど、定期的に自社サイトを巡回。前回取得したスクリーンショットやソースコードとの差分を自動で比較し、意図しない変更があれば即時アラートを出す。
17. 危険なIPアドレスからのアクセスのブロック セキュリティ監視(SIEM)ツールから「特定のIPアドレスから攻撃の疑い」というアラートが来ると、担当者がファイアウォールの管理画面にログインし、そのIPを手動でブロック(拒否リストに登録)していた。 RPAがSIEMのアラートメール(高危険度)を検知。即座にファイアウォールの管理画面を自動操作し、該当のIPアドレスを拒否リストへ自動で登録する。
18. 社内システムの定例再起動 メモリ解放や安定稼働のため、特定の社内サーバー(業務アプリケーションサーバー等)を、週末の深夜などに担当者が手動でリモート接続し、再起動操作を行っていた。 RPAがスケジュール(例:毎週日曜AM3:00)に基づき、対象サーバーへ自動でログイン。OSのシャットダウン・再起動コマンドを実行し、正常に起動したことをログで確認する。
19. 新規購入PCの資産台帳登録 納品されたPCの箱に貼られた管理番号やシリアルナンバーを、担当者が手作業で資産管理台帳(Excel)へ入力(キッティング)していた。 RPAがバーコードリーダー(またはOCR)と連携。読み取ったシリアルナンバーや管理番号を、資産管理台帳へ自動で登録し、キッティング担当者へ割り当てる。
20. IT関連の請求書処理 毎月届く、通信費(携帯電話)、クラウド利用料(AWS, Azure)、SaaS利用料などの請求書(PDF)を、担当者が内容を確認し、部署ごとに費用を按分して会計システムへ手入力していた。 RPAが請求書(PDF)をOCRで読み取り、部署ごとの按分ルール(Excel)に基づき費用を自動計算。会計システムへの仕訳データを自動で作成する。